マウスピース矯正のデメリットをワイヤー矯正と比べて解説

公開日: 2023/11/08

更新日: 2024/01/18

マウスピース矯正は、透明で目立たず、取り外し可能で食事制限もないことから、多くの方に人気の治療法です。しかし、どんな治療法にもデメリットは存在し、知らないまま始めるとトラブルにつながる可能性があるため注意しなくてはいけません。
こちらのページでは、マウスピース矯正のデメリットについて対策も含めてまとめました。マウスピース矯正をご検討中の方や納得のいく治療にしたい方はぜひご参考ください。

マウスピース矯正の主なデメリットとその理由

マウスピースの画像1 マウスピース矯正とワイヤー矯正で異なる点は「見た目」だけではありません。使用感や管理方法にも違いがあります。
マウスピース矯正の主なデメリットをワイヤー矯正と比べてくわしくみていきましょう。

矯正中の違和感

マウスピース矯正は、ワイヤー矯正と異なり、取り外し可能なマウスピースを使用するため、痛みや違和感は少なめです。しかし、歯列全体をマウスピースで覆われている感覚は1日や2日で慣れるものではありません。個人差はありますが、治療開始後1週間程度、発音やおしゃべりがし辛くなる人が多いようです。

管理の手間や負担

マウスピース矯正は、患者様の管理レベルやモチベーションに左右される治療法です。適切な管理ができていなければ、歯を計画通りに動かすことができないため、治療期間の延長や装置の作り直しが必要になる場合もあります。

装着時間

マウスピースの装着時間は、1日20時間以上必要です。食事とお手入れのとき以外は装着するのが理想で、時間が不足すると治療効果が期待できません歯が動いていないのに、マウスピースを交換してすすめるのは危険で失敗につながります
また、マウスピースが使えなくなった場合や失くした場合は作り直しが必要になり、別途費用がかかるケースも珍しくありません。作り直す場合、新しい装置を受け取るまでの数週間は治療を中断することになるため、その分治療期間が延びてしまいます。

歯や歯茎のケア

マウスピースをはめている間、歯が装置に覆われるため、ツバ(唾液だえき)がつきにくくなります。唾液だえきには「殺菌作用」や「再石灰化作用(初期虫歯を自然修復する力を高める作用)」など、歯や歯茎を守る役割がありますが、歯の表面に唾液だえきが付着していなければ力を発揮できません。マウスピース矯正は、ワイヤー矯正と違って歯磨きしやすいですが、歯磨きが不十分だと虫歯や歯周病が悪化する可能性があります。

治療できない症例がある

マウスピース矯正は、たくさんのマウスピースで歯を少しずつ動かすので、歯が理想の位置へ移動するのに時間がかかります。そのため、ズレ(歯の移動量)が大きい症例にはあまり向いていません1)。また、抜歯後にできたスペースをきれいに閉じるには歯の高さを維持したまま真横に動かすこと(歯体移動したいいどう)が大切ですが、マウスピース矯正で大きなスペースを埋めようとすると歯がドミノ倒しのように傾いてしまう(傾斜移動けいしゃいどうため、引き上げるという工程が追加で必要になります。

治療期間がのびやすい

マウスピースの装着時間が短かったりすると、治療計画とのズレが生じやすく、途中で追加の装置が必要になるケースも少なくありません。マウスピースが増えればそれだけ治療期間も長くなります。マウスピース矯正の治療期間の平均はワイヤー矯正とそこまで変わらず、全体矯正であれば1〜3年です。治療期間が無駄に伸びないよう、できるだけ1日20時間以上の装着を心がけましょう

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マウスピース矯正が向かない人の特徴

マウスピースの画像2 こちらでは具体的にどのような人にマウスピース矯正が向いていないのかについてお話します。歯の向きやアゴの骨の状態によっても適切な治療法は異なるため、以下の内容はあくまで目安として捉えて、気になる方は歯科医院での精密検査をお受けください。

歯並びが極端に悪い方

歯並びのガタガタや出っ歯が重度の場合、抜歯が必要になることが多いです。抜歯矯正の場合、歯の移動量が非常に大きくなるためワイヤー矯正が望ましい場合があります1)
また、期間や費用の問題で「前歯だけの歯列矯正」を希望する人も多いと思いますが、咬み合わせや歯並びの状態によっては部分矯正ができない場合もあります。

完璧を求める方や自己管理が苦手な方

歯の根っこの部分(歯根)の微調整は、マウスピース矯正よりもワイヤー矯正のほうがしやすい傾向にあります。歯根を大きく移動する必要がある方は、ワイヤー矯正もご検討ください。また、装置の装着時間をしっかり守るには、生活スタイルやリズムがある程度決まっている必要があります。生活スタイルが不規則だと装着時間が不足しやすいため、固定式のワイヤー矯正のほうがスムーズに治療がすすむでしょう。中学生や高校生の方がマウスピース矯正をする場合も、勉強や部活動などで装着時間が不足する恐れがありますので、自己管理ができるかどうかをじっくり考えて治療法をお決めください

喫煙習慣がある方

マウスピース矯正で使用する装置はプラスチック素材であり、喫煙習慣があると変色しやすいです。とくに審美性を重視してマウスピース矯正を選択した場合は、後悔する可能性が高くなります。喫煙は歯ぐきの血流や代謝が悪くなる原因であり、歯の動きが悪くなる可能性も高いため、矯正方法に関わらず禁煙をおすすめします。 無料カウンセリングを予約する

マウスピース矯正のデメリットへの対策法

マウスピースの画像3 デメリットをゼロにはできませんが、徐々に緩和するケースもあります。マウスピース矯正のデメリットの対策法を以下でくわしくみていきましょう。

矯正中の違和感は「慣れ」が大切

マウスピース矯正で使用する装置の厚みは0.5mm程度で、数日〜数週間で慣れる方がほとんどです。滑舌に影響がでるケースもありますが、すぐに慣れる方が多いので過度な心配はいりません。装着時間が短いと慣れるのにも時間がかかりますので「1日20時間以上は装着する」というルールは忘れないようにしましょう。

管理の手間や負担は「理想の歯並びになるための条件」だと理解する

メリットだけの治療法は、残念ながら存在しません。管理の手間や負担は理想の歯並びになるために欠かせないものだと理解することで、計画通りにすすみやすくなりモチベーションも下がりにくくなります。
毎日の装置の着脱や装着時間による制限をどうしても辛く感じてしまう方には、固定式のワイヤー矯正がおすすめです。

マウスピース矯正の適切なケア・管理方法は?

歯磨きは毎回装置を外してから行ってください。歯ブラシだけでは全体の6割程度しか汚れを落とすことができない2)ため、歯間ブラシやデンタルフロスといった補助用具も合わせて使い、清潔なお口を維持しましょう。
外した装置は、流水下で柔らかめの歯ブラシを使って優しく擦り洗いをします。歯磨き粉を使用すると研磨剤という成分で装置の表面に傷がつき、汚れがつきやすくなったり細菌が増殖しやすくなったりしますので、かならず水のみで洗ってください。
マウスピース専用の洗浄剤を週1のペースで使用することで、清潔な状態を維持しやすくなります。熱湯消毒は装置の変形につながるため、絶対にやめましょう。

食事をする際の注意点

食事は毎回装置を外してから行ってください。装置をはめたまま食事をすると破損や変形につながる恐れがあります。また、水以外の飲み物を飲むときも装置は外して、歯磨きやうがいでお口をきれいにしてから装着するようにしましょう。お口のなかに"糖"が残っていると、歯と装置の間に停滞するため、虫歯が一気に増えたり進行したりする恐れがあります。

複雑な症例には「アタッチメント」で対応

アタッチメントとは歯に直接接着する装置で、マウスピース矯正のサポート用として使用されます。大きなズレや歯のねじれ(捻転)がみられる複雑な症例は、通常のマウスピース矯正では治療が難しく、治療期間が延びるケースも少なくありません。アタッチメントを使用すると歯の動きをコントロールしやすく、複雑な症例でも計画通りにすすみやすくなります3)

抜歯が必要な症例には「ワイヤー矯正との併用」で対応することも

抜歯症例のように1本の歯の移動量が非常に大きい場合、マウスピース矯正では対応が難しいです。その場合、移動が不十分な歯のリカバリー方法として、ワイヤー矯正を一時的に併用することもあります。
しかし、金属アレルギーでワイヤー矯正ができない場合など、どうしてもマウスピース矯正での治療が必要な場合は、治療期間が延びやすくなります。

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まとめ

マウスピースの画像4 マウスピース矯正をスムーズにすすめるには「適切な管理」や「ルールの厳守」が大切です。また、歯並びの状態によっては「アタッチメントの使用」や「ワイヤー矯正との併用」も必要になるため、その点もしっかり考えながら自分にあった治療法をご選択ください。 最適な治療法を知るためには、歯科医院でのカウンセリングと精密検査が欠かせません。矯正治療をはじめようか悩んでいる方にとっても「現状を知ること」はメリットが大きいので、まずは信頼できる歯科医院へ相談してみてください。

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