セラミック矯正とは？メリットとデメリット、注意点についても解説

セラミック矯正とは？

セラミック矯正とは、セラミックの被せ物を用いて歯並びを改善する審美歯科治療です。 この治療法では、改善したい歯、あるいは周囲の歯を削って被せものをすることによって、歯並びを整えます。
治療期間は、一般的には1ヶ月から2ヶ月程度です。

一般的に以下の流れで治療が進みます。

①初診でのカウンセリング
②口腔内の検査
③レントゲン撮影
④治療計画の説明と同意
⑤土台作り、仮歯作成
⑥型取り
⑥セラミック装着
⑦定期的な調整とメンテナンス

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セラミック矯正のメリット・デメリット

セラミック矯正を検討している方で、具体的にどのようなメリット・デメリットがあるのか把握していない方も多いでしょう。
実際、セラミック矯正だけに限らずマウスピース矯正などでも、メリットとデメリットを把握して自身に合った治療法を選ぶのが大切です。

セラミック矯正のメリット

セラミック矯正の最大のメリットは、短期間で歯並びを整えることができる点です。 治療期間が短く、最短1日で完結する場合もあるため、結婚式まで時間がない人や芸能人など、早く歯並びを良くしたい方に好まれます。

また、歯周病で歯が弱っている場合のような、ワイヤー矯正などの通常の矯正治療法で治療できないケースに対応できる点もメリットです。

セラミック矯正のデメリット

セラミック矯正の最大のデメリットは、治療に際して歯を削る必要があることです。一度削った歯は戻りません。
ケースによっては神経治療が必要になることもあり、歯の寿命を短くすることも多いです。

次にセラミック矯正が適していない方を紹介します。

①歯を削ることへの抵抗感がある方

セラミック矯正では、被せ物を適用するために歯を削る必要があります。 そのため、歯を削ることに抵抗がある方は、セラミック矯正を避けましょう。

②歯並びに重度の問題がある方

すべての歯並びに適応できるわけではなく、重度の叢生そうせい(ガタガタ)や顎の骨格に問題がある方には適していません。

③歯磨きに自信がない方

セラミック自体の表面は滑らかで汚れにくいですが、歯とセラミックの境目は汚れがたまりやすくなります。
汚れが原因で、セラミックのやり直しが必要になったりもしますので、治療後のメンテナンスが非常に重要です。

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セラミック矯正と通常の矯正治療の違い

セラミック矯正と従来の矯正治療は、目的に大きな違いがあります。

セラミック矯正の目的

目的：歯の見た目を美しくすること
元の歯の色に近いセラミック製の被せものを用いて、見た目を改善することが目的です。 通常の矯正治療のような咬み合わせの改善はできません。
※セラミック矯正は矯正治療ではなく、審美治療と言えます

従来の矯正治療の目的(ワイヤー矯正/マウスピース矯正)

目的：歯並びと咬み合わせを改善すること
歯並びやかみ合わせを治療した結果、見た目も綺麗な歯並びとなります。

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セラミック矯正をやらなきゃよかった...失敗例を解説

セラミック矯正は多くの人にとって美しい笑顔をもたらす方法ですが、残念ながらすべてのケースで成功するわけではありません。
ここでは、セラミック矯正で起こり得る失敗例とその原因について解説します。

失敗例①：噛み合わせが悪くなった

セラミック矯正治療後に、噛み合わせが悪化する事例が報告されています。
特にセラミック矯正では、元の歯とは方向や大きさが異なる被せ物が装着されるため、噛み合わせが変化するケースが多いです。
歯ぎしりや食いしばりが強かったり、仮歯期間での調整が不足したりすると、このような問題が生じます。

失敗例②：根尖性歯周炎こんせんせいししゅうえんになった

根尖性歯周炎こんせんせいししゅうえんは、歯の内部にある神経組織が感染、または炎症を起こした結果生じます。
神経を取り除く処置が不適切な場合や、歯内の消毒が不十分であったり、根管充填剤の使用が適切でなかったりすると、細菌が侵入して歯の根にトラブルが起こります。
もし根尖性歯周炎の治療が必要になった場合、再度セラミックを外して治療を行う必要があるため、治療が始めからやり直しとなります。加えて、その分追加で費用もかかってしまいます。

失敗例③：歯茎が腫れてしまった

セラミック矯正では、元々の歯を削り、その上に被せ物を装着して外見を改善しますが、被せ物と歯の隙間に汚れが溜まりやすく、その結果歯茎の腫れを引き起こします。
加えて、歯肉の退縮や歯周病の進行を促進する可能性もあり、口腔健康に悪影響を及ぼすことも多いです。

失敗例④：歯が折れた（歯根破折しこんはせつ）

セラミック矯正後に、歯の根が折れると（歯根破折しこんはせつ）、非常に深刻な問題を引き起こします。
歯根破折した場合、その歯を抜歯する可能性が高く、やり直し（再製）もできません。
歯根破折は、歯を本来の向きと大きく変更した場合（ひどい出っ歯だった）などに起こりやすくなります。

失敗例⑤：歯髄炎になった

歯髄炎は、歯の内部にある神経組織が炎症を起こす状態で強い痛みを伴います。
神経の生きている歯を大きく削る場合、「冷たいものがしみる」知覚過敏という症状が出ることがあります。症状が悪化すると歯髄炎となり、神経を抜く根管治療が必要になります。
この場合も、セラミックを外して治療がやり直しになります。

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セラミック矯正はやばい？後悔しないために

セラミック矯正は歯を大幅に削る必要があり、一度削った歯は元の状態に戻せません。
そのため、治療後に後悔する事例も存在します。
治療を行う前に後悔したケースを把握して、自身の治療方法の検討材料にしてみてください。

セラミック矯正の後悔事例

①歯の大きさがイメージと違う

自分の歯がセラミックになると、歯の大きさが変わります。そのため、イメージ通りの見た目にならない場合があります。

②セラミックと歯の境目が目立つ

セラミックの被せ物と歯には境目があります。その境目が気になり、後悔する人がいます。

③不自然な白さ

セラミックは理想通りの色にすることは難しいです。セラミックの色が自然な歯の色と異なり、後悔することがあります。

④咬合時の痛み

被せ物によって咬み合わせが変わることで、歯やあごに痛みが生じることがあります。

⑤歯を削ってしまった後悔

一度削った歯は二度と戻りません。後になって、自分の歯を「削らなければよかった」と後悔する人がいます。

セラミック矯正はやばい？

セラミック矯正は歯の形そのものを変更するため、時には天然歯よりも綺麗に見える治療方法です。
しかし、被せ物の装着には歯を削る必要があり、咬み合わせの変化や歯の寿命を短くするリスクが伴うことを忘れてはいけません。そのため、見た目だけでなく機能的な側面も考慮し、歯の健康を損なわないよう自身に適した治療方法を選択しましょう。

セラミック矯正で後悔しないために把握するべきこと

歯を削ることによって元の歯を弱くしてしまうというセラミック矯正のリスクは、決して無視できるものではありません。
その点に関していえば、マウスピース矯正やワイヤー矯正のような従来の矯正治療は、歯を削る必要が少なく長期的な歯の健康を維持しやすい方法と言えます。

したがって、治療法を選択する際にはセラミック矯正の手軽さだけでなく、その長期的な影響も考慮し、メリットとデメリットを理解した上で慎重な判断をすることが重要です。

まずは専門家のカウンセリングを受けよう

セラミック矯正は、美しい見た目を手に入れるための一つの選択肢ですが、安易に判断してしまうと取り返しのつかない状態になります。
歯並びが気になるなら、まずは信頼できる歯科医院へ相談してみてください。

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