公開日: 2023/11/16
更新日: 2023/11/16
口ゴボは、上下の唇が前に突き出している状態を指します。この状態では、口が閉じにくく、無理に閉じると顎にシワができることがあります。
口ゴボ自体ではなく、口ゴボが原因で引き起こされる身体への影響に悩んでいる方も多いでしょう。
そこで本記事では、口ゴボの原因やその改善方法について解説します。
記事の編集・責任者歯科医師高橋涼太先生
千賀デンタルクリニック分倍河原MINANO医院 院長。日本大学歯学部 卒業。
口ゴボは、上下の唇が前に突き出している状態を指します。
この状態では、口が閉じにくく、無理に閉じると顎に梅干しのようなシワができることもあります。
口ゴボかどうかを判断するときは、Eラインという鼻先と顎を結ぶ線との関係が重要になります。唇の位置は、Eライン上またはEラインのわずかに内側が美しいとされていますが、口ゴボの人はEラインよりも口が前方に出ています。
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私たちの日常生活における習慣や癖が、意外にも口ゴボの原因となります。
口呼吸が癖になったり、柔らかい食べ物ばかりを選んでしまったりする食生活は、顎の発達に影響を及ぼし、結果として口ゴボになる可能性があります。また、無意識のうちに下唇を噛んだり、舌を前歯に押し付けたりする癖は、歯並びを悪化させます。
舌の位置も重要で、正しい位置に収めないことで顎の形状が変わり、口ゴボへと繋がることも多いです。
親から子へと遺伝する骨格の特徴や顔の形状は、口ゴボに大きく関わっています。 顎の骨が通常よりも前に出ている、あるいは上下の顎のバランスが取れていないなど、骨格の遺伝が、口ゴボを形成する要因となるのです。
アデノイド肥大は特に子供に多く見られる状態で、鼻の奥、上咽頭部にあるリンパ組織が肥大することを言います。
アデノイドが肥大化すると「アデノイド顔貌」と呼ばれる顔つきになることも。
アデノイド顔貌の特徴として、
・顔が丸くなる
・二重あごになる
・顎と首の境目がなくなる
といったものが挙げられます。
それだけでなく、鼻詰まり、口呼吸、いびき、睡眠時無呼吸などの症状も発生します。 中でも長期にわたる口呼吸は、顎の成長に悪影響を及ぼし、結果として口ゴボの一因となるのです。
「歯並びは良いのに口ゴボっぽい」という悩む人は少なくありません。
実際に見た目は綺麗な歯並びなのにもかかわらず、口元が前方に突出している口ゴボの人もいます。
これは、口ゴボは歯並びだけが原因ではないのが理由です。
そこで次は、口ゴボになる原因について解説していきます。
「歯並びは良いのに口ゴボ」と感じる方はこちらのタイプであることが多いです。 上下の骨の位置が原因の口ゴボです。
上の顎の骨が前に出ているタイプと、下の顎の骨が後ろに引っ込んでいるタイプに分かれます。
骨の位置を改善するには、外科手術が必要となることもあります。
歯が前に傾くこと唇が閉じにくくなり、口ゴボを引き起こします。
この場合、前に傾いた歯を治すことによって口ゴボを改善できるので、矯正治療を受けることをおすすめします。
口周りの軟組織の問題によって口ゴボになってしまうこともあります。 例えば唇が分厚いと、口元が突出しているように見えます。
常に口が開いている状態では、口輪筋が緩み、本来前歯を抑えるべき唇の力が弱まります。その結果、前歯が前方に出る傾向が強まり、歯並びに悪影響を及ぼすのです。
顔の特徴においても、口呼吸は影響を与えます。
下顎が後退し小さく見えることで、首との境目がわからなくなり、全体的な顔のバランスを損ねることになりかねません。
口を閉じた時の理想的な舌の位置は、上顎の裏側に軽く触れているべきです。正しい位置に舌があることで、顎の成長を促します。
しかし、舌が前歯を押し続けるような癖(舌突出癖)があると、歯や顎に不自然な圧力がかかり、口ゴボになるリスクが高まります。 また、舌が上顎にしっかりと収まっていない低位舌は、歯並びのアーチを狭め、がたつきや口ゴボへと進行する原因になります。
子供の頃に見られる指しゃぶりや爪噛みの癖は、歯並びの乱れや口ゴボの形成に影響を与えます。 指しゃぶりは、上の歯が前方に押し出される原因となります。
現代の食生活では、柔らかい食べ物が多いですが、硬いものを噛むと顎の筋肉を鍛え顎骨の成長を促進します。
この噛む力が十分に働かないと顎は適切に発育せず、その結果口ゴボや歯並びの問題が生じるでしょう。
口ゴボを自分で治すことは、一般的に非常に難しいです。
もし、口ゴボの原因が「軟組織」で、症状が軽度の場合は表情筋のエクササイズやダイエットによってある程度の改善が見込めるかもしれません。
しかし、実際には口ゴボで悩む多くの人々が、このような軽度の口ゴボには該当しないことが多いと思われます。
また、根本的な原因が何であるかの正確な診断なしに対処を試みると、問題を見逃すリスクがあります。原因を正確に診断し、適切な治療法を選ばないといけません。
マウスピース矯正は、口ゴボの改善に有効な治療法の一つです。 特に前歯が飛び出しているタイプの口ゴボに対しては、歯を適切な位置に戻すことで、顔貌の改善が期待できます。
前歯を中に引っ込めるスペースを得るために、歯と歯の間を少し削るIPRという処置をすることが多いです。しかし、抜歯が必要となる口ゴボの場合、マウスピース矯正では改善できないこともあります。
ワイヤー矯正は、特に重度の口ゴボや複雑な歯並びに対して効果的です。
というのも口ゴボは抜歯を必要とすることが多いため、抜歯を伴う治療はワイヤー矯正と相性が良いからです。
抜歯を伴う場合治療期間は長くなりますが、その分得られる変化も大きくなります。
外科矯正は、口ゴボの治療において、歯並びと骨格の両方に問題がある場合に選択される治療法です。
外科手術は、通常の矯正治療と組み合わせて行われ、顎の骨を手術によって移動することで、顔貌の改善と機能的な咬み合わせを実現します。
美容整形は口ゴボの治療法として、矯正治療だけでは解決できない顎の骨の形を改善するために施されます。特にエラなど顎の骨そのものが出ている場合、骨を削るなどの外科的手術が必要となります。
矯正治療では歯の位置を変えられますが、骨格の位置を変えることはできません。
本記事では、「口ゴボ」といった口元の問題に焦点を当て、その原因から治療法に至るまで幅広く解説しました。
口ゴボが生じる背景には、後天的な習慣や先天的な要因が深く関わっており、それぞれに応じた適切な対応が必要です。
また、矯正治療の選択肢やそれに伴う費用についても触れ、より具体的な理解を深めることができたのではないでしょうか。
口ゴボは見た目の問題だけでなく、健康にも影響を及ぼす場合があります。しかし、正しい知識と適切な治療法を選ぶことで改善は可能です。
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