公開日: 2024/03/25
更新日: 2024/09/30
忙しくてわざわざ歯医者を訪れるのは面倒という方に、自宅で簡単にできるマウスピースを使ったホワイトニングが注目されています。
本記事では、この手軽なホワイトニングがどのように役立つのか、また注意すべき点は何かをわかりやすく紹介します。
記事の編集・責任者歯科医師齋藤博愛先生
医療法人 誓栄会 千賀デンタルクリニック 副理事長。東京歯科大学 卒業。慶應義塾大学病院歯科・口腔外科研修修了。
日本歯周病学会,日本口腔インプラント学会,日本口腔外科学会所属。
マウスピースを使用したホワイトニングは、「ホームホワイトニング」と呼ばれ、自宅で手軽に行える歯の美白方法の一つです。
ホームホワイトニングは、専用のホワイトニングジェルをマウスピースに塗布し、一定時間・定期的に歯に装着することで歯の色を明るくします。
ここでは、ホームホワイトニングとは何か、マウスピースの作り方、正しいお手入れ方法、そして費用について詳しく解説していきます。
ホワイトニングには、「オフィスホワイトニング」と「ホームホワイトニング」の主に2つのタイプがあります。
「オフィスホワイトニング」とは、歯科医院で歯科医師や歯科衛生士が高濃度のホワイトニング剤と専門の機器を使い直接施術を行うものです。
一方、本記事で紹介する「ホームホワイトニング」とは、自宅で手軽に歯を白くする方法です。
歯科医院であなたの歯にぴったり合うマウスピースを作ってもらい、自宅でホワイトニング用のジェルを塗って使います。
毎日数時間、このマウスピースを装着することで、徐々に歯が白くなっていきます。
個人に合わせて作られるマウスピースは装着感が良く、ジェルが歯に均等にいき渡るようになっているため、歯全体を均一に白くすることが可能です。
多くの場合、1日2時間程度の使用で、数週間後には歯の白さが改善されます。
また、比較的低濃度のホワイトニング剤を使用するため、オフィスホワイトニングに比べて歯や歯茎への刺激が少ないと言われています。
現代は忙しい人が多いのではないでしょうか。
ホームホワイトニングは、歯医者さんに何度も行く必要がなく、自宅や好きな場所で、自分の好きな時にホワイトニングが進められることで今人気を集めています。
ホワイトニング用マウスピースには、歯科医院でオーダーメイドするか、市販のマウスピースを購入するか、2つのパターンがあります。
第一の選択肢は、歯科医院で歯型取りを行い、オーダーメイドのマウスピースを作成する方法です。
歯科医院での検診から始まり、歯の状態をチェックした後、あなたの歯の型に合わせてマウスピースを製作する流れです。
自分の歯にジャストフィットするマウスピースは、ホワイトニング剤を均一に歯に塗布できるため、効果的に歯を白くできます。
スマイルモア矯正で使用するマウスピースでもホワイトニング可能です。
さらに、歯列矯正の費用にホワイトニングジェルの費用が含まれていますので、矯正治療もホワイトニングも検討中の方に非常におすすめです。
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次に、市販のマウスピースを使用する方法です。
一般的に「ワンサイズフィットオール」タイプや、自分で形を簡易調整できるタイプがあります。
市販のマウスピースは手軽に入手でき、自宅ですぐにホワイトニング処置を始められますが、残念ながら、市販のマウスピースはオーダーメイドほどの完璧なフィット感はありません。
このため、ホワイトニング剤の均等な分布が難しく、ホワイトニング効果を得るためには、歯科医師の指導のもとでの使用が推奨されます。
マウスピースは繊細で、お手入れが非常に重要です。 ここでは、マウスピースの正しい洗い方について解説します。
最も簡単で基本的な洗い方です。使用後はすぐに水道水でマウスピースを洗い流しましょう。
やわらかめの歯ブラシを使って、優しくこすり洗いすることで、汚れを効果的に取り除けます。
ただし、研磨剤入りの歯磨き粉は避けてください。
マウスピースに細かな傷がつき、それが雑菌の温床になる恐れがあります。
また、マウスピースは熱に弱く、熱湯による消毒は変形の原因となるため避けてください。
マウスピース専用の洗浄剤を使用することで、目に見えない汚れやニオイもしっかりと落ちます。 歯科医院やドラッグストアで入手できる専用洗浄剤は、除菌効果もあり、安心して使用できます。 普段の水洗いと併用し、週に1回程度の使用がおすすめです。
スマイルモア矯正では、ウェブサイト上でホームホワイトニング費用を公開している歯科医院(医療法人を含む)15サイトを調査しました。
その結果、マウスピースの製作費用(上下)が¥6,600~¥39,600で平均¥26,757、ホワイトニング薬剤は1本¥1,500~¥5,500で平均¥3,372でした。つまり、約8,000円から40,000円の初期費用が想定されます。
ホワイトニングに使用する薬剤(ジェル)を1週間で1本使用すると、ホームホワイトニングを始めて効果を感じるまでには、全体で約10,000~50,000円が必要になることが多いです。
一見高額に見えますが、ホームホワイトニングのメリットとして、一度白さを実現できれば、その効果は6か月〜1年ほど持続するため、長期的に見ればメンテナンス費用は抑えられるという点があります。
追加で薬剤を購入する場合を除き、初期費用以外に大きな出費はありません。
市販のマウスピースを使用する場合、簡易版のものは500~1,000円程度で手に入ります。
しかし、歯医者で作成したマウスピースと比べると、どうしても精度が劣ります。
価格だけで選んでしまうと、薬剤が漏れやすかったり、歯にフィットしないことで効果が落ちたりするため、注意が必要です。
マウスピースによるホワイトニングは、その手軽さで注目を集めていますが、注意すべき点も存在します。そのメリットとデメリットを具体的にご紹介します。
マウスピースを使ったホワイトニングの最大のメリットは、その手軽さにあります。
例えば出張中のホテルでも、夜にマウスピースを装着してホワイトニングを行うことが可能です。
家事や育児に追われる方も、子供が寝静まった後のひとときを利用して自宅でホワイトニングできます。
手軽さによって、ホワイトニングを自分のペースで進められる点は、大きなメリットではないでしょうか。
特定のイベントや大切な日が近づいている場合は、その日に向けて計画的にホワイトニングの強度を調整し、最適な白さを目指せます。
また、忙しい日は短時間のケアで済ませ、休日にはじっくりと時間をかけるといった、自分の都合に合わせて調整したいときに役立ちます。
ホワイトニングの効果が持続しやすいことは、ホームホワイトニングのメリットの一つです。
ホームホワイトニングの漂白効果は徐々に現れるため、歯の白さが自然に変化し、一度白くなった後も、色が後戻りしにくいです。
使用される薬剤は、オフィスホワイトニングと比べると一般的に低濃度であるため、歯や歯茎への刺激が少なく、自宅で長期間にわたって継続的に使用することが可能です。
しっかりとした日々のケアにより、ホワイトニングの効果は一般的に6か月~1年間続きます。
ホームホワイトニングを使用する際に考慮すべきデメリットの一つは、目に見えて白さを実感するまでの時間がかかる点です。
歯を白くする効果を実感するまでには、少なくとも2週間から1か月程度の期間が必要です。
特定のイベントや大切なアポイントメントの直前など、短期間での効果を期待する場合には、ホームホワイトニングは向いていないかもしれません。
自宅で手軽に行えるホームホワイトニングは、日常生活にうまく取り入れやすい反面、マウスピース使用中に突然痛みを感じたとしても、夜遅い時間などであれば歯科医院が閉まっていることが多いです。
このような場合、痛みを我慢しながら次の診察可能な時間まで待たなければなりません。
ホームホワイトニングに使用される薬剤は低濃度であるため一般的には安全性は高いですが、個人の歯や歯茎の状態によっては刺激を感じやすい場合もあります。
ホームホワイトニングを始める前に、歯科医師としっかり相談し、万が一の痛みに備えた対処法についても事前に知っておくことが重要です。
本記事では、自宅で簡単に実践できるマウスピースを使ったホームホワイトニングについて解説しました。
ホームホワイトニングの最大の魅力は、自分のペースで歯を白くできる手軽さにあります。
マウスピースの選び方から正しい洗浄法までを詳しく解説し、自宅でのホワイトニングを成功させるためのコツをお伝えしました。
適切なケアと管理を心がければ、自宅でのホワイトニングは効果的な手段となります。この記事を参考に、メリットとデメリット両方を理解し、自分に合ったホワイトニング手段を選びましょう。
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