
Effects of orthodontic treatment and different fluoride regimens on numbers of cariogenic bacteria and caries risk: a randomized controlled trial.
本研究は、固定式装置を用いた矯正治療がう蝕リスクおよびう蝕誘発細菌数に与える影響と、異なるフッ化物使用法の予防効果を検証することを目的として実施された。12〜20歳の患者255名を対象に、1450ppmフッ化物配合歯磨剤のみ(対照群)、同歯磨剤と0.2%フッ化ナトリウム洗口液の併用群、5000ppm高濃度フッ化物配合歯磨剤群の3群に割り当てるランダム化比較試験を行った。1年間の追跡の結果、対照群ではう蝕リスクが有意に上昇したが(P < 0.0001)、洗口液併用群および高濃度歯磨剤群ではリスクの上昇が抑制された。矯正治療中のう蝕リスク増大を防ぐには、高濃度フッ化物製剤の併用が推奨される。
矯正治療中の虫歯リスクをどう抑えるかを調べた、信頼性の高い「ランダム化比較試験(RCT)」です。スウェーデンの専門クリニックに通う12歳から20歳の患者さん255名を対象に、上下顎に固定式の矯正装置(マルチブラケット装置)を装着して調査しました。参加者は3つのグループに分けられ、1年間にわたって異なるフッ化物ケアの効果を比較しています。
全員が上下顎に固定式装置を装着し、ケア方法として「通常の歯磨き粉(1450ppm)のみ」「通常の歯磨き粉+0.2%フッ化ナトリウム(NaF)洗口液」「高濃度歯磨き粉(5000ppm)」のいずれかを使用しました。
「カリオグラム(Cariogram)」というソフトを用いて総合的な虫歯リスクを評価したほか、唾液中の虫歯原因菌(ミュータンス菌など)の数を測定しました。
固定式装置を装着すると、どれだけ丁寧に磨いても虫歯菌は増えてしまいます。そのため、通常の歯磨き粉だけでは不十分です。患者さんには「5000ppmの高濃度歯磨き粉」への切り替えか、あるいは「0.2%フッ化ナトリウム洗口液」の追加を強く提案しましょう。これが矯正中の脱灰や虫歯を防ぐ最も効果的なアクションになります。