
Effect of verbal and written information on pain perception in patients undergoing fixed orthodontic treatment: a randomized controlled trial.
本研究は、固定式矯正装置の装着後に生じる疼痛に対し、口頭および書面による詳細な情報提供が与える影響を明らかにすることを目的として実施された。恒久歯列期の健康な思春期患者60名を対象に、一般的な説明のみを行う対照群と、詳細な説明とリーフレット配布を行う介入群に分けるランダム化比較試験(RCT)を行った。その結果、介入群では装置装着当日の就寝時および翌朝の疼痛スコアが対照群より有意に低く(p < 0.05, p < 0.01)、鎮痛薬の服用量も有意に少なかった(p < 0.01)。術前の適切な情報提供は、治療初期の疼痛緩和と患者のコンプライアンス向上に寄与する臨床的意義を持つ。
この研究は、矯正治療の痛みを和らげるための情報提供の効果を調べた「ランダム化比較試験(RCT)」という信頼性の高い研究デザインで行われました。対象は、固定式の矯正装置(マルチブラケット装置)による治療を開始する健康な10代の患者さん60名です。患者さんを、一般的な説明のみを受けるグループ(30名、平均14.7歳)と、痛みについて詳しく説明されリーフレットも渡されるグループ(30名、平均15.4歳)の2つに分けて比較しました。装置装着から7日間にわたり、痛みの強さと鎮痛薬の使用状況を追跡調査しています。
上顎の第一大臼歯から第一大臼歯までにブラケットを装着し、0.012インチのオーストラリアンワイヤーでレベリングを開始しました。介入グループには、歯科医師から痛みの性質や持続期間について詳しく口頭で説明し、さらに自宅で読める情報リーフレットを配布しました。
数値評価スケール(NRS)を用いて、装置をつけた当日の夜から7日目までの痛みの強さを測定しました。また、痛み止めの薬(鎮痛薬)を何回服用したかも記録しました。
装置を装着する際、単に「痛むかもしれません」と伝えるだけでなく、痛みのピークや期間を詳しく説明し、さらに内容をまとめたリーフレットを渡すことが非常に効果的です。これにより、患者さんの不安が軽減され、治療初期の苦痛や鎮痛薬への依存を減らすことができます。明日の診療から、痛みに特化した説明資料を患者さんに手渡す習慣を取り入れてみましょう。