
Does quality of orthodontic treatment outcome influence post-treatment stability? A retrospective study investigating short-term stability 2 years after orthodontic treatment with fixed appliances and in the presence of fixed retainers.
本研究は、固定式装置による矯正治療終了から2年後の安定性を評価し、治療前後の様々な予後因子が安定性に与える影響を調査することを目的として実施された。固定式装置で治療を受け、固定式リテーナーで保定された連続症例287名を対象に、治療開始時(T0)、終了時(T1)、2年後(T2)のデジタル模型を解析した。加重PAR(Peer Assessment Rating)指数はT1で1.8、T2で3.2であり、治療終了時のLittleの不規則指数(LII)およびPARスコアがT2時の安定性の有意な予後因子であった。固定式リテーナー使用下においても、治療終了時の仕上げの質が高いほど術後の安定性が維持されることが示唆された。
矯正治療終了後の「後戻り」が治療の質とどう関係するかを調べた、過去の記録を振り返る回顧的研究です。固定式装置(マルチブラケット)で治療を終え、固定式リテーナーで保定を行った患者さん287名を対象としています。平均治療期間は25.1ヶ月で、治療終了から約2年(平均27.5ヶ月)経過した時点での変化を詳しく分析しました。
全顎の固定式装置(マルチブラケット装置)を用いて治療を行い、保定には歯の裏側にワイヤーを接着する固定式リテーナーを使用しました。
歯並びの改善度を示すPAR指数、前歯のガタつきを示すLittleの不規則指数(LII)、歯列弓の幅や長さ、上下の前歯の重なり具合(オーバージェット・オーバーバイト)をデジタル模型上で測定しました。
固定式リテーナーを使用していても、治療終了時の「仕上げの完成度」がその後の安定性に直結します。特に前歯の並び(LII)や咬合の完成度(PAR)を妥協せずに高めることが、長期的な安定を得るための鍵となります。また、リテーナーによるトラブルも少数ながら発生するため、定期検診でのチェックは欠かせません。