
The impact of fixed orthodontic appliances and clear aligners on the oral microbiome and the association with clinical parameters: A longitudinal comparative study.
本研究は、固定式矯正装置(FA)とクリアアライナー(CA)が口腔内細菌叢および臨床指標に及ぼす影響を比較検討することを目的として実施された。患者30名(FA群15名、CA群15名)を対象に、治療開始前、6週間後、6ヶ月後のプラークおよび唾液を採取し、16S rRNA解析を行った。その結果、FA群ではプラーク指数や歯肉炎指数が悪化し、歯周病関連菌やう蝕関連菌が増加したが、CA群では細菌叢の多様性が維持され臨床指標も安定していた。CAはFAと比較して口腔衛生管理が容易であり、健康な口腔内細菌叢の維持に有利であることが示唆された。
固定式装置(ワイヤー矯正)とマウスピース型矯正装置(クリアアライナー)を使用する患者さんにおいて、お口の中の細菌叢がどのように変化するかを比較した縦断的な研究です。合計30名の患者さん(固定式装置群15名、アライナー群15名)を対象としました。治療開始前、開始6週間後、そして6ヶ月後の3つの時点でデータを採取し、装置の違いが歯肉の状態や細菌の種類にどう影響するかを検証しました。
固定式のマルチブラケット装置(FA)と、取り外し可能なクリアアライナー(CA)を使用しました。それぞれの患者さんから歯肉縁上のプラーク(歯垢)と唾液を採取し、次世代シーケンサーを用いて細菌のDNA解析を行いました。
臨床的な指標としてプラーク指数(PI)、歯肉指数(GI)、および白斑(WSL)の有無を記録しました。同時に、採取したサンプルから細菌の多様性や、歯周病・う蝕に関連する特定の細菌の量を測定しました。
マウスピース矯正はワイヤー矯正に比べて、口腔衛生状態を良好に保ちやすく、歯周病菌やう蝕菌の増殖リスクが低いことが科学的に裏付けられました。ワイヤー矯正を選択する患者さんに対しては、細菌リスクが高まることを説明し、より頻繁なクリーニングや徹底したブラッシング指導を行う必要があります。逆に、カリエスリスクが高い患者さんにはマウスピース矯正を推奨する根拠の一つになります。