
A systematic review of biocompatibility and safety of orthodontic clear aligners and transparent vacuum-formed thermoplastic retainers: Bisphenol-A release, adverse effects, cytotoxicity, and estrogenic effects.
本研究は、需要が急増している矯正用クリアアライナーおよび真空形成リテーナーの生体適合性と安全性を評価することを目的として実施された。主要データベースを用いて2022年1月までの文献を検索し、ビスフェノールA(BPA)溶出、細胞毒性、有害事象等を報告した30本の論文を対象にシステマティックレビューを行った。その結果、BPA溶出量は一般に基準値以下であり、細胞毒性は軽度から中等度であることが示されたが、製造法や使用環境により変動が見られた。臨床的には概ね安全と考えられるが、長期使用時の累積的な影響には留意が必要である。
この研究は、マウスピース矯正装置やリテーナーの安全性を検証したシステマティックレビューです。2022年1月までに発表された論文を検索し、最終的に30本の研究(BPA溶出に関する13本、細胞毒性に関する13本、有害事象に関する4本など)を対象としました。インビザラインなどのクリアアライナーや真空形成リテーナー(VFR)が、人体にどのような化学的・生物学的影響を与えるかを包括的に調査しています。
様々なメーカーのクリアアライナーおよび熱可塑性リテーナーを対象とした実験研究(in vitro)や臨床報告を分析しました。
主な評価項目は、ビスフェノールA(BPA)の溶出量、細胞毒性(細胞生存率)、臨床的な有害事象(呼吸器症状や疼痛など)、およびエストロゲン様作用の有無です。
基本的には生体適合性が高く安全な装置ですが、熱や摩耗によってBPA溶出のリスクが変わる可能性があります。患者さんには「装置を熱湯で洗浄しないこと」や「破損した場合は使用を控えること」を指導すると良いでしょう。また、稀にアレルギーや呼吸器症状が出る可能性があるため、装着初期の問診や経過観察は丁寧に行うことが推奨されます。