
Treatment outcome comparison of Invisalign vs fixed appliance treatment in first premolar extraction patients.
本研究は、上下顎第一小臼歯抜歯を伴う矯正治療において、インビザライン(INV)と従来の固定式装置(FA)による歯列変化を比較することを目的として実施された。両顎前突を有する成人患者80名を対象とし、INV群とFA群各40名の治療前後のデジタル模型を重ね合わせ分析した。結果、両群とも抜歯スペースは閉鎖されたが、INV群ではFA群と比較して、犬歯の遠心傾斜や大臼歯の近心傾斜が有意に大きく認められた。このことから、アライナー矯正による抜歯治療では、歯軸傾斜のコントロールに特段の配慮が必要であることが示唆された。
上下顎前突(口元が出ている状態)の改善のために、上下左右の第一小臼歯を計4本抜歯して矯正治療を行った成人患者80名を対象とした後ろ向き比較研究です。インビザラインを使用して治療した40名と、従来のワイヤー矯正(マルチブラケット装置)で治療した40名を比較しました。年齢や歯のガタガタの程度(叢生量)などの条件を揃えた上で、治療前後のデジタル模型を重ね合わせ、歯がどのように移動したかを詳細に検証しました。
インビザライン(アライナー矯正)と、従来のブラケットとワイヤーを用いた固定式装置を使用し、抜歯スペースの閉鎖を行いました。
治療前後のデジタル模型を3次元的に重ね合わせ、特に犬歯、小臼歯、大臼歯の移動量や傾斜角度の変化、および歯列弓の幅径の変化を測定しました。
インビザラインで抜歯症例を行う場合、ワイヤー矯正に比べて歯が傾斜しやすい(倒れこみやすい)点に注意が必要です。クリンチェック作成時には、過度な傾斜を防ぐためのアタッチメント設定(最適アタッチメントや垂直長方形アタッチメントなど)や、ルートコントロール(歯根の制御)を意識したステージングを行うことが推奨されます。特に犬歯の遠心傾斜と大臼歯の近心傾斜(アンカロス)には警戒が必要です。