
Resin infiltration versus fluoride varnish for visual improvement of white spot lesions during multibracket treatment. A randomized-controlled clinical trial.
本研究は、マルチブラケット装置(MBA)を用いた矯正治療中に発生したホワイトスポット病変(WSL)に対し、レジン浸潤法がフッ化物塗布と比較して審美的な改善効果に優れるかを検証することを目的として実施された。12〜17歳の患者36名(116歯)を対象に、レジン浸潤材(Icon)群とフッ化物塗布(Flairesse)群にランダムに割り当てるランダム化比較試験を行った。デジタル画像解析の結果、治療1日後の色差(ΔE)はIcon群(5.0±1.4)がフッ化物群(8.4±3.2)より有意に小さく、審美性が向上した(p<0.001)。この効果は6ヶ月後も維持された。本手法は、矯正治療中のWSLの進行抑制と審美改善を同時に達成する有効な手段である。
この研究は、マルチブラケット装置で矯正治療を行っている最中に発生した「ホワイトスポット(初期虫歯による白濁)」を、きれいに治す方法を比較したランダム化比較試験(RCT)です。12歳から17歳の患者さん36名、合計116歯を対象としました。国際う蝕探知評価システム(ICDAS)でスコア1〜2と診断された軽度の白濁がある歯を、レジンを染み込ませる方法とフッ化物を塗る方法の2つのグループに分けて、治療後6ヶ月間まで経過を追いかけました。
レジン浸潤材(商品名:Icon)を使用して白濁部分に低粘性の樹脂を染み込ませる処置、またはフッ化物バニッシュ(商品名:Flairesse)を塗布する処置のいずれかを行いました。
デジタルカメラと特殊な偏光フィルターを用いて、治療前、1日後、1週間後、1ヶ月後、3ヶ月後、6ヶ月後の歯の写真を撮影しました。周囲の健康なエナメル質と白濁部分の色差(ΔE)を専用ソフトで解析し、どれだけ白濁が目立たなくなったかを数値化しました。
矯正装置がついたままでも、ホワイトスポットに対してレジン浸潤法(Iconなど)を行うことは非常に有効です。従来は装置を外した後に治療を開始することが一般的でしたが、治療中であっても早期にレジン浸潤を行うことで、白濁の進行を止めつつ、見た目を劇的に改善し、その効果を長期間維持できることが示されました。装置周囲の脱灰が気になり始めた段階で導入を検討する価値があります。