
Comparative assessment of the clinical outcomes of clear aligners compared to fixed appliance in class II malocclusion.
本研究は、II級不正咬合の思春期患者において、クリアアライナー(CA)と固定式装置(FA)の臨床結果を比較することを目的として実施された。II級ゴムを併用した患者64名(各群32名)を対象とした後ろ向きコホート研究であり、米国矯正歯科医会(ABO)の客観的評価システム(OGS)を用いて治療結果を評価した。その結果、総合的なOGSスコアに有意差は認められなかったが、CA群は「頬舌的傾斜」と「咬合接触」の項目でFA群より劣っていた一方、治療期間は有意に短縮された。CAはII級症例に有効であるが、特定の仕上げには注意が必要であることが示唆された。
II級ゴムを併用して治療を行ったII級不正咬合の思春期患者64名を対象とした、後ろ向きコホート研究です。インビザラインなどのクリアアライナー(CA)を使用した32名と、従来のブラケットなどの固定式装置(FA)を使用した32名を比較しました。治療開始時の難易度(DIスコア)や年齢、性別をマッチングさせた上で、治療終了後の咬合状態の質や治療期間にどのような違いがあるかを検証しました。
クリアアライナー群(CA)と固定式装置群(FA)のそれぞれで、II級ゴム(顎間ゴム)を併用して治療を行いました。治療結果の評価には、米国矯正歯科医会(ABO)が定める客観的評価システム(OGS)を使用しました。
主要評価項目として、パノラマエックス線写真と模型を用いたABO-OGSの総スコアおよび各項目のサブスコアを測定しました。また、治療開始から終了までの総治療期間についても比較を行いました。
アライナー矯正はII級症例において、固定式装置よりも治療期間を短縮できる可能性がありますが、臼歯部の咬合接触や歯の傾斜のコントロールが甘くなりやすい点に注意が必要です。最後臼歯のセトリングや、アタッチメントの工夫、あるいは治療終盤での部分的ブラケットの使用など、フィニッシングの質を高めるための対策を計画段階で考慮しておくと良いでしょう。