
こだわりを持って治療に取り組むドクターを特集するスマイルドクター。今回は、最新のデジタル技術と心温まる対話で患者さんを導く「外苑前TAメディカルデンタルクリニック」田中 秀太郎先生に、歯科医師としての想いや治療へのこだわり、そしてプライベートな一面まで、深くお話を伺いました。
本日はよろしくお願いいたします。まずは、先生が歯科医師を目指されたきっかけを教えていただけますか?
田中先生:
もともと、子どもの頃からプラモデル作りなど、細かい作業が大好きだったんです。自分自身も歯の治療で歯医者に通っていた経験があり、この仕事は自分に向いているかもしれないと自然に思うようになりました。
今では、この道を選んで間違いなかったと感じています。
そこから矯正治療を専門にされるようになったのは、何か転機があったのでしょうか?
田中先生:
卒業後、大学病院に勤務していましたが、非常勤で勤務していた矯正を専門とする先生の仕事に大きな影響を受けました。特に、子どもの噛み合わせを非常に小さな力で正しく導いていく小児矯正の分野に強く惹かれまして。それが私の専門性を決定づける出会いになりました。
矯正治療へのこだわりについてお聞かせください。
田中先生:
私たちが矯正治療で大事にしているポイントは3つあります。
・非抜歯矯正―できる限りご自身の歯を残して、抜歯をしないで矯正を行い、患者さんへの負担を抑える
・可能な範囲で短期間で治療を行い、それによって治療費用の負担を減らすことを心がける
・患者さんに寄り添い、やさしい対応を心がける
そうなんですね!クリニックの雰囲気はどういった工夫をされているのでしょうか?
田中先生:
歯科治療には、どうしても「怖い」「緊張する」というイメージがつきまといます。だからこそ私だけでなく、受付から歯科衛生士までスタッフ全員が、常にやさしい対応を心がけています。マウスピース矯正治療を経験したことのある当院の歯科衛生士は、患者さんの視点から相談に乗ってくれています。
また、どんなお悩みでも、まずはリラックスしてお話しいただけることが、最適な治療への近道だと考えています。
現在はマウスピース矯正をメインにされていますが、どのような経緯があったのでしょうか?
田中先生:
ワイヤー矯正を行ってきた経験から、患者さんの視点に立つと「見た目が気になる」点、「歯ブラシがしにくいので虫歯になりやすい」点は無視できないと感じていました。矯正治療の長い期間を少しでも快適に、前向きな気持ちで過ごしていただきたい。その想いを形にしたのが、マウスピース矯正です。
また治療開始前にシミュレーションで治療終了後のゴールを患者さんに確認していただけるのも大きなメリットだと思います。
スマイルモア矯正は、マウスピース矯正を希望する患者さんと当クリニックをつなぐ重要な存在になっています。
実際にスマイルモア矯正を導入されてみていかがですか?
田中先生:
そうですね。やはり見た目についての不安が解消されることで当院に足を運んでくださる方が増えました。費用で悩まれる患者さんに対してご提案できる選択肢も増えたので、より1人1人の患者さんに合わせた治療をご提供できるように心がけています。
最新のデジタル技術も積極的に活用されていると伺いました。
田中先生:
はい。当院では口腔内スキャナーの「iTero(アイテロ)」を導入しているので、歯型を取る不快感なく、その場で治療後の歯並びをシミュレーションでお見せできます。さらに、もっと気軽に試していただきたくて、スマートフォンで簡単なシミュレーションが体験できるツールも置いています。
来院していただいた当日に「自分の歯並びがこう変わるんだ」という感動を、知ってもらうことが大切だと考えています。
普段、先生のクリニックにはどのようなお悩みの患者さんが多くいらっしゃいますか?
田中先生:
「前歯だけ少し直したい」というような部分的な矯正を希望される方も多くいらっしゃいますし、全体の歯並びの治療を長期間にわたって行う方もいらっしゃいます。
それから、意外に多いのが矯正後の後戻りでご相談に来られる方です。昔、他院で治療したけれど、時間が経って少し戻ってしまったというケースは少なくありません。
年齢層は本当に様々で、小学校3年生から60歳代の方まで幅広い方々がマウスピース矯正を行なっています。
長年診療をされている中で、特に印象に残っている患者さんとのエピソードはありますか?
田中先生:
一人の患者さんを長く見守れるのは、この仕事の大きな喜びです。幼少期から通い始めて、成長を見守り矯正を行なって、大学生、社会人になっても定期的な検査で治療に通っていただいている方もいます。「自分が治療を受けて本当に良かったから」と、ご家族や会社の同僚を紹介してくださるのも、非常に嬉しい瞬間ですね。
お休みの日はどのように過ごされているのですか?
田中先生:
学生時代から登山をしていたり、最近はトライアスロンに挑戦しています。持久力を使うスポーツが好きなんです。
あとは読書も大切な時間です。特に村上春樹さんの作品を10代の頃から愛読していて、人生の一部になっています。
村上春樹さんですか!診療中に患者さんとそのようなお話をされることもあるのですか?
田中先生:
ありますね!なぜか村上春樹さんの話になってしまう患者さんが何人かいらっしゃって。院内に飾ってある安西水丸さんの絵画(村上春樹さんの本の挿絵)がきっかけでアートの話で盛り上がることもあります。
そうやって治療以外の話ができると、患者さんの緊張も和らぎますし、私自身もとても嬉しい時間です。
最後に、この記事を読んでいる方へメッセージをお願いします。
田中先生:
歯並びのお悩みは、本当に人それぞれで、とてもデリケートなものだと思います。私たちは、最新のデジタルシミュレーションなども活用しながら、あなたにとって最善の治療計画を一緒に見つけていくパートナーです。
まずは、あなたの理想をお聞かせください。どんな些細なことでも、全力で向き合います。
最新のデジタルシミュレーションについて語る際の論理的な姿と、趣味の読書の話で目を輝かせる親しみやすい姿。その両方が、田中 秀太郎先生の大きな魅力だと感じました。
歯科医師という専門家である前に、一人の人間として患者さんに向き合いたいという温かい想いが、言葉の端々から伝わってきます。
「歯医者さんは少し苦手…」そう感じている方こそ、一度田中 秀太郎先生に相談してみてはいかがでしょうか。きっと、あなたの不安を安心に変え、頼もしいパートナーとなってくれるはずです。