
A randomized clinical trial comparing mandibular incisor proclination produced by fixed labial appliances and clear aligners.
本研究は、軽度から中等度の下顎前歯叢生を有する成人患者において、固定式唇側装置とクリアアライナーが下顎切歯の唇側傾斜に及ぼす影響を比較することを目的として実施された。34名の患者を対象としたランダム化臨床試験であり、治療前後の側面頭部X線規格写真を用いて下顎中切歯の角度変化を計測した。その結果、固定式装置群では平均5.3度の有意な唇側傾斜が認められたのに対し、アライナー群では平均-0.6度と有意な変化は認められなかった。本結果は、前歯部の唇側傾斜を抑制したい非抜歯症例において、アライナー矯正が有利である可能性を示唆している。
下顎前歯に3〜6mmの軽度から中等度の叢生(ガタガタ)がある成人患者34名を対象とした、ランダム化臨床試験(RCT)です。 患者さんを「固定式のワイヤー矯正装置を使うグループ」と「マウスピース型矯正装置(インビザライン)を使うグループ」の2つに分け、叢生を解消した際に下顎の前歯がどれくらい外側(唇側)に傾いてしまうかを比較検証しました。
固定式装置群にはセルフライゲーションブラケット(Damon Q)を使用し、マウスピース群にはインビザラインを使用しました。 治療開始前と叢生が解消された時点(レベリング完了時)でセファロ写真を撮影し比較しました。
側面頭部X線規格写真(セファロ)を用いて、下顎中切歯の歯軸傾斜角(IMPA)の変化量と、切縁(歯の先端)がどれくらい前方に移動したかを測定しました。
下顎前歯の叢生を非抜歯で治療する場合、ワイヤー矯正では前歯が前方に倒れやすい(フレアアウトしやすい)傾向があります。 口元の突出感を抑えたい場合や、歯肉退縮のリスクがあり前歯をあまり唇側に倒したくない症例では、ワイヤー矯正よりもマウスピース矯正を選択する方が、前歯の傾斜コントロールにおいて有利であると言えます。