
Orthodontic treatment for crowded teeth in children.
本研究は、小児の叢生を予防または改善するための矯正歯科的介入の効果を評価することを目的として実施された。2021年1月までに発表された24件のランダム化比較試験(RCT)、計1,512名を対象にシステマティックレビューを行った。主要な結果として、リップバンパーやシュワルツ装置の使用、乳犬歯の抜歯が叢生の改善に寄与する可能性が示唆されたが、エビデンスの確実性は非常に低い。また、セルフライゲーションブラケットや振動装置の追加による優位性は認められなかった。臨床的には、装置の選択肢は多いものの、長期的な安定性や最適な治療時期についてはさらなる研究が必要である。
この研究は、過去に行われた信頼性の高い研究(ランダム化比較試験:RCT)をまとめて分析したシステマティックレビューです。16歳以下の子供1,512名(分析対象は1,314名)を対象とした24件の研究を調査しました。混合歯列期から永久歯列期にかけての叢生(歯のガタガタ)を予防・改善するために、どのような装置や方法が効果的なのかを比較・検証しています。ただし、調査された研究のほとんどがバイアスのリスクが高いと評価されている点に注意が必要です。
固定式装置(ブラケット、ワイヤー、リップバンパー、リンガルアーチなど)、可撤式装置(シュワルツ装置、萌出ガイダンス装置)、および抜歯(乳犬歯や親知らず)の効果を検討しました。
主に歯列の叢生の量(ミリ単位での重なり具合)の変化や、治療後の歯並びの状態を測定し、装置間や治療の有無による違いを評価しました。
混合歯列期におけるリップバンパーやシュワルツ装置は、叢生の軽減に一定の効果が期待できるため、早期治療の選択肢として検討に値します。しかし、エビデンスの確実性は「非常に低い」ため、治療の必要性やタイミングは個々の症例に合わせて慎重に判断してください。また、親知らずの抜歯については、叢生予防のみを目的として行う根拠は現時点では乏しいといえます。