
Effects of pendulum appliance versus clear aligners in the vertical dimension during Class II malocclusion treatment: a randomized prospective clinical trial.
本研究は、II級不正咬合患者における上顎大臼歯遠心移動時の垂直的骨格・歯性変化を、ペンデュラム装置とクリアアライナー(CA)で比較することを目的として実施された。40名の患者を無作為に2群に分け、治療前後の頭部X線規格写真を分析した。結果、ペンデュラム群では下顎下縁平面角の開大と大臼歯の挺出が認められた一方、CA群では垂直的な骨格変化は生じず、大臼歯の垂直的な位置も維持された。CAは垂直的な副作用を抑制しつつ大臼歯遠心移動が可能であり、ハイアングル症例において特に有効な選択肢であることが示唆された。
上顎大臼歯の遠心移動(後ろに動かすこと)が必要なII級不正咬合の患者さん40名を対象とした、無作為化前向き臨床試験(RCT)です。従来の固定式装置であるペンデュラム装置を使用するグループ(20名、平均13.8歳)と、マウスピース型矯正装置(インビザライン)を使用するグループ(20名、平均14.2歳)に分け、治療による垂直的な変化を比較検討しました。
ペンデュラム装置(口蓋に固定するバネのある装置)と、クリアアライナー(インビザライン)を使用し、それぞれ上顎大臼歯の遠心移動を行いました。
治療開始時(T1)と遠心移動完了後(T2)に側面頭部X線規格写真(セファロ)を撮影し、骨格の垂直的な角度(SN^GoGn、FMAなど)や大臼歯の高さの変化を計測しました。
ペンデュラム装置は大臼歯が挺出しやすく、下顎が後下方に回転するリスクがあるため、ハイアングル(面長)の症例や開咬傾向のある症例には注意が必要です。対してクリアアライナーは、アライナーの厚みによる咬合挙上効果や圧下力により、垂直的なコントロールに優れています。顔貌を長くしたくないII級症例の遠心移動には、マウスピース矯正が第一選択となり得ます。