
Assessment of clear aligner accuracy of 2 clear aligners systems.
本研究は、2種類の主要なマウスピース矯正システムであるClarityとInvisalignの治療有効性と精度を比較することを目的として実施された。対象は各システムで治療を受けた成人患者計62名(各群31名)とし、治療計画上の予測位置と実際の治療後の歯の位置をデジタルモデルの重ね合わせにより比較検討した。その結果、両システム間の全体的な精度に統計学的な有意差は認められず、いずれも予測に対して同程度の達成率を示した一方で、回転移動の精度が最も低いことが明らかになった。本結果は、システムの種類に関わらず、難易度の高い移動様式においては過修正等の臨床的工夫が不可欠であることを示唆している。
この研究は、3M社のClarity(クラリティ)とAlign Technology社のInvisalign(インビザライン)という2つの主要なマウスピース矯正システムの治療精度を比較した後ろ向きコホート研究です。それぞれのシステムで治療を受けた成人患者合計62名(Clarity群31名、Invisalign群31名)を対象としました。治療計画時のシミュレーション(予測された歯の位置)と、一連のアライナー使用後の実際の歯の位置を比較し、どちらのシステムがより計画通りに歯を動かせたか、またどの種類の移動が難しいかを検証しました。
3M ClarityアライナーとInvisalignアライナーを使用しました。治療前の予測モデルと治療後の口腔内スキャンデータを「ベストフィット」法で重ね合わせ、個々の歯の移動量を算出しました。
各歯の近遠心移動、頬舌移動、挺出・圧下、および回転(ローテーション)について、予測された移動量と実際に達成された移動量の差(精度)を測定しました。
ClarityとInvisalignの間に基本的な性能の差はほとんどないため、術者が使い慣れたシステムを選択して問題ありません。しかし、どちらのシステムを使用する場合でも、回転移動(特に犬歯や小臼歯)は計画通りに進みにくいという限界があります。したがって、治療計画(セットアップ)の段階で、回転移動に対しては十分な過修正(オーバーコレクション)を組み込むか、アタッチメントの選択を慎重に行うことが推奨されます。