
Patients' perception of orthodontic retainers: a systematic review.
本研究は、矯正治療後の後戻りを防ぐために広く使用されている保定装置(リテーナー)に対する患者の認識を評価することを目的として実施された。主要なデータベースを用いて、保定装置の装着感を比較した研究を網羅的に検索した。その結果、17件の研究(13件のランダム化比較試験、4件の非ランダム化比較試験)が抽出された。全体として、装着初期には不快感や機能制限などの一時的な悪影響が報告されたが、時間の経過とともに改善する傾向が示された。エビデンスの確実性は非常に低いものの、患者はホーレータイプよりも熱可塑性装置を好む傾向にあり、固定式は発音への影響が少ないことが示唆された。本結果は、患者のニーズに応じた装置選択の重要性を示している。
過去の複数の研究を統合して分析したシステマティックレビュー(系統的レビュー)です。合計17件の研究(13件のランダム化比較試験と4件の非ランダム化比較試験)を対象としています。矯正治療を終えて保定期間に入った患者を対象に、マウスピース型(熱可塑性)、プレート型(ホーレータイプ)、固定式(ボンデッド)といった異なる保定装置に対する患者の主観的な認識を調査しました。言語や出版日の制限なく、広範なデータベースから信頼性の高いデータを抽出して比較・検証しています。
マウスピース型の熱可塑性リテーナー、プレート型のホーレータイプリテーナー、および歯の裏側にワイヤーを直接接着する固定式リテーナーの3種類を主に比較しています。
装着時の痛みや不快感、発音や咀嚼(噛み合わせ)への影響、見た目の満足度、装置の使いやすさ、清掃のしやすさなど、患者が装置に対して抱く主観的な評価を測定しました。
装置装着直後は不快感や話しにくさがあるものの、多くの場合、時間とともに慣れることを事前に説明し、患者さんの不安を和らげることが重要です。見た目を重視する方にはマウスピース型、仕事などで発音への影響を最小限にしたい方には固定式を提案するなど、患者さんのライフスタイルに合わせた装置選択を行いましょう。固定式を選択した場合は、清掃性が落ちるため、より念入りなブラッシング指導や定期検診の重要性を伝える必要があります。