公開日: 2025/01/28
更新日: 2025/01/28
インビザライン矯正で、食べ物や飲み物の制限について疑問をもつ方もいるでしょう。しかし、インビザライン矯正は装置を外して食事ができるため、食事の制限なく矯正治療を行えます。
ただし、効果的な治療のためには、適切な装置の管理と食後のケアが重要です。
この記事では、インビザライン矯正中の食事の注意点や、避けるべき食べ物、効果的なケア方法について詳しく解説していきます。これから矯正治療を始める方はもちろん、すでに治療中の方にも参考にしてください。
※この記事にはPR情報が含まれます。 ※記事記載の施術の効果効能などには個人差があり保証するものではありません。
記事の編集・責任者歯科医師齋藤博愛先生
医療法人 誓栄会 千賀デンタルクリニック 副理事長。東京歯科大学 卒業。慶應義塾大学病院歯科・口腔外科研修修了。
日本歯周病学会,日本口腔インプラント学会,日本口腔外科学会所属。
インビザライン矯正では、装置を外して食事ができるため、食事の制限はありません。ただし、装置は必ず外して食事をしてください。
インビザラインは、スマートトラック(SmartTrack)」という独自開発されたプラスチック素材装置は厚さ0.5mmの薄いポリウレタン製で、装着したまま食事をすると破損の恐れがあり、また食べ物が挟まることでむし歯のリスクも高まります。
なお、水や炭酸水は装着したまま飲めます。食後は装置と歯を清潔にしてから速やかに装着しましょう。
インビザライン矯正中には、避けるべき食べ物や飲み物があります。これは、歯の移動を妨げたり、装置の変色や歯の健康に影響を与えたりする可能性があるためです。
具体的には、下記の食べ物・飲み物です。
・糖分の多い食べ物・飲み物 ・硬い食べ物 ・粘着性のある食べ物 ・色素の濃い食べ物・飲み物 ・歯に挟まりやすい食べ物 ・熱い飲み物
これらについて、以下で詳しく解説していきます。
インビザライン矯正中は、糖分の多い食べ物や飲み物を控えましょう。マウスピースを1日20~22時間装着するため、唾液による自浄作用が働きにくく、むし歯のリスクが高まるためです。
具体的には、炭酸飲料、ジュース、スポーツドリンク、お菓子類を避けましょう。一見糖分が少なそうな飲料(例:酎ハイ、ビール、フレーバーウォーター、ゼロカロリー飲料)にも微量の糖分が含まれているため注意が必要です。
もしこれらを摂取する場合は、必ずマウスピースを外し、飲食後に歯磨きをしてから再装着しましょう。
インビザライン矯正中は、硬い食べ物を極力避けましょう。矯正により歯を動かしている最中で歯が敏感な状態にあり、強い力がかかると治療の妨げになる可能性があるためです。
特に注意が必要な食べ物には、おせんべい、ナッツ類、ステーキ、フランスパンなどがあります。これらの硬い食べ物は、歯に強い力がかかります。特にマウスピース交換直後は痛みを感じやすくなるので避けた方が良いでしょう。
予定通りに矯正を進めるためにも、歯への負担が少ない食べ物を選んでください。
インビザライン矯正中は、餅やキャラメルなどの粘着性のある食べ物を避けた方が良いです。これらの食べ物は歯に付着しやすく、不十分な歯磨きのまま装置を装着すると、むし歯や歯周病のリスクが高まります。
特に注意が必要な食べ物には、餅、キャラメル、ガムなどがあります。これらは糖分が高いものが多く、歯に長時間付着する傾向があります。また、装置に付着すると除去が困難で、装置の破損につながる可能性があります。
インビザライン矯正中は、コーヒーや紅茶などの色素の濃い飲み物や食べ物を装置を付けたまま摂取しないようにしましょう。
透明なインビザラインは変色しやすく 色素に敏感で、着色してしまうと目立って 美観を損ねてしまうためです。
特に注意が必要なものは、コーヒー、紅茶、赤ワインなどの飲み物です。色素の強さによっては装置が変色して 黄ばんでしまう可能性があります。なお、水や無色の炭酸水は装着したまま飲んでも問題ありません。
せっかくの目立ちにくい装置の利点を活かすためにも、色素の濃いものを摂取する際は必ず装置を外し、飲食後は口をよくすすいでから装着しましょう。
インビザライン矯正中は、歯に挟まりやすい食べ物をなるべく避けましょう。歯の間に食べかすが残りやすく、通常の歯磨きでは完全な除去が難しいです。その結果、むし歯や歯周病のリスクが高まります。
特に注意が必要な食べ物には、繊維質の多い食材や細かい粒状の食べ物があります。これらが原因でむし歯や歯周病になると、矯正治療を一時中断しなければならない場合もあります。
インビザライン装着中に熱い飲み物を飲むと、アライナーが変形する恐れがあるので控えてください。
60度以上の状態が続いてしまうと、インビザラインが変形し、元に戻らなくなってしまいまいます。
一度変形してしまうと、アライナーの再作成などで矯正計画に遅れが生じてしまうので、熱い飲み物を飲む際はアライナーを外しましょう。
インビザライン矯正中の食事では、4つの点に気を付けてください。
・食事のタイミングでインビザラインを外す ・インビザラインは専用ケースで安全に保管する ・食後は必ず歯を磨く ・インビザラインを洗浄してから装着する
装置の破損やむし歯予防のために、適切な管理やケアが求められます。以下では、気を付けるべき理由について解説します。
インビザライン矯正中は、食事の際に装置を外しましょう。装置は厚さ0.5mmと非常に薄いため、咀嚼時の力で破損する可能性があります。また、装着したまま食事をするとむし歯や歯周病のリスクも高まります。
例外として、スープ、スムージー、ヨーグルトなどの柔らかい食べ物は装着したままでも食べられますが、おすすめはできません。また、飴やガム、水分補給時も装置を外しましょう。
治療効果を最大限得るためには1日20~22時間の装着が必要です。間食を控えめにし、食事は決められた時間にまとめて取り、適切な装着時間を確保しましょう。
インビザライン矯正中は、装置を外した際に必ず専用ケースで保管しましょう。装置の破損や紛失を防ぎ、衛生的に保つために重要な習慣です。
食事の際、「すぐに付けるから」とテーブルの隅や紙ナプキンに包んで置いたり、ポケットに入れたりする人がいますが、下記の理由から大変危険です。
・落下して破損する ・誤って捨ててしまう ・床に落として踏んでしまう ・ペットが触ってしまう
装置を紛失・破損すると、治療計画に遅れが生じ、治療期間の延長や追加費用が必要になる可能性があります。安全な治療のために、必ず専用ケースを使用する習慣をつけましょう。
食後には必ず丁寧に歯磨きを行いましょう。装置を1日20~22時間装着するため、歯磨きが不十分だと食べカスや汚れが細菌となって繁殖し、むし歯や歯周病のリスクが高まるためです。
特に注意が必要なのは、歯と歯茎の境目や歯と歯の間の汚れです。効率的に歯磨きをするには、まず口をすすいで食べカスを取り除き、歯磨き粉を使用して丁寧にブラッシングを行います。なお、電動歯ブラシを使用する場合も同様の注意が必要です。
口腔内を清潔に保つことで、効果的な矯正治療を進められます。
食事でインビザラインを外した場合には、装置を洗浄してから再装着してください。装置に付着した汚れを放置すると細菌が繁殖し、口臭やむし歯の原因となる可能性があるためです。
洗浄の際は、水か人肌程度のぬるま湯を使用します。お湯は装置を変形させる可能性があるので避けるようにしましょう。また、歯磨き粉に含まれる研磨剤は装置を傷つける恐れがあるため使用しないでください。
清潔な装置の装着により、より健康的で効果的な矯正治療を進められます。
食後の口腔内やインビザラインの状態は、治療効果に影響を与えます。清潔でない口腔内やインビザラインだと、むし歯や歯周病になる可能性が高くなります。
もしむし歯や歯周病になってしまうと、これらの治療を優先しなければならないため、矯正治療を中断しなければならない恐れがあります。
これらの事態を防ぐためには、歯磨きとインビザラインの管理を徹底しましょう。以下で、歯磨きのポイントとインビザライン再装着前のチェックポイントについて解説します。
インビザライン矯正では、食後の適切な歯磨きが重要です。歯磨きが適切に行われていないと、むし歯や歯周病のリスクが高まるためです。
歯磨きの適切な手順は下記のとおりです。
歯ブラシとデンタルフロスを使用して歯の表面と歯間の汚れを丁寧に除去(研磨剤の強い歯磨き粉は装置を傷つける可能性があるため避けましょう) やむを得ず歯磨きができない場合は、マウスウォッシュや水でよく口をすすぎます
歯磨きは毎食後、行うようにしましょう。どうしても歯磨きができない状況の場合は、一旦口をすすぐだけで良いですが、タイミングを見て歯磨きをしてください。
食事の際に装置を外したら、再装着前に適切なケアを行います。装置を長時間装着する治療法であるため、口腔内と装置の状態チェックが治療に影響するためです。
具体的には、まず、口腔内と装置が清潔な状態であることを確認します。歯磨き後の口腔内をチェックし、装置は水かぬるま湯で優しく洗浄します。この時、お湯での洗浄や歯磨き粉の使用は装置を傷める可能性があるので避けた方が良いです。装着時は奥歯を噛み合わせて無理に装着するのではなく、手で優しく装着しましょう。
これらの確認とケアを毎回丁寧に行うことで、装置の寿命を延ばし、より効果的な矯正治療を進められます。
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インビザライン矯正では装置を外して自由に食事ができますが、注意点もあります。
まず、食事の際は必ず装置を外し、専用ケースで保管してください。また、下記の食べ物・飲み物は避けましょう。
・糖分の多い食べ物 ・硬い食べ物 ・粘着性のある食べ物 ・色素の濃い食べ物、飲み物
食後は必ず歯磨きを行い、装置も適切に洗浄してから装着します。これらの基本的なケアを習慣化して、インビザライン矯正をスムーズに進めましょう。
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