2025/06/13
叢生(そうせい)とは不揃いに生え、歯並びがでこぼこしている状態のことです。八重歯や乱杭歯(らんぐいば)とも呼ばれ、見た目だけでなく、噛み合わせや清掃のしにくさといった機能面にも影響を与えます。
本記事では、叢生の原因や放置するリスク、主な治療方法について詳しく解説し、マウスピース矯正がどのような症例に適しているのかを丁寧に紹介します。
この記事の監修医師歯科医師齋藤博愛先生
医療法人 誓栄会 千賀デンタルクリニック 副理事長。東京歯科大学 卒業。慶應義塾大学病院歯科・口腔外科研修修了。
日本歯周病学会,日本口腔インプラント学会,日本口腔外科学会所属。
叢生(そうせい)とは、歯があごの中で適切な位置に並びきらず、重なったり傾いたりして不揃いな状態になっている歯並びのことです。
このような歯並びは「でこぼこ」と表現されることが多く、一般には「八重歯」や「乱杭歯(らんぐいば)」とも呼ばれています。特に前歯の重なりは見た目にも影響が大きく、審美的な悩みの一因となることもあります。
叢生は審美面だけでなく、口腔内の衛生や噛み合わせにも関わるため、注意が必要です。
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叢生の主な原因は、歯の大きさとあごの骨格のバランスが取れていないことにあります。例えば、あごが小さい一方で歯が大きい場合、歯が正しい位置に並びきれず、重なってしまうことがあります。
また、乳歯が早く抜けたり、逆に抜けるのが遅れたりすると、永久歯が正しい位置に生えるスペースを確保できず、結果として叢生が生じやすくなるのです。その他にも、遺伝的な要素や指しゃぶりなどの習癖が影響する場合もあります。
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叢生(歯のでこぼこ)を放置すると、見た目の問題だけでなく、虫歯や歯周病、噛み合わせの悪化といったさまざまな口腔トラブルの原因となることがあります。以下で、それぞれのリスクについて詳しく解説します。
叢生があると、歯と歯の間に複雑なすき間ができやすく、歯ブラシの毛先が届きにくくなります。その結果、歯垢や食べかすが残りやすく、虫歯や歯周病のリスクが高まるでしょう。
特に歯の重なりが強い部分では、デンタルフロスや歯間ブラシも使いづらく、汚れがたまりやすくなるため注意が必要です。
さらに、歯周病が進行すると歯を支える骨が溶け、歯の動揺や脱落にまでつながる可能性もあります。日頃のセルフケアが難しくなる構造上の問題が、口腔全体の健康を脅かしてしまうのです。
歯がでこぼこしていると、上下の歯がうまく噛み合わず、食べ物を均等にすり潰せないことがあります。これは「咬合不全」と呼ばれ、噛みづらさだけでなく、顎や筋肉に余計な負担をかける原因にもなります。
咀嚼(そしゃく)が不十分になると、消化器官への負担が増え、胃腸の不調を引き起こすこともあるため、単なる歯並びの問題として軽視できません。また、噛み合わせが悪いと、発音が不明瞭になることもあり、日常生活や対人関係に支障をきたす場合もあります。
正しく噛めることは、健康を維持するうえで欠かせない要素です。叢生がある方は、噛み合わせの問題にも早めに対応することが大切です。
叢生による見た目の影響は大きく、特に前歯の重なりは他人の視線を集めやすいため、本人が強く気にしてしまうことがあります。歯が不揃いに見えることで、笑顔を見せるのをためらったり、口元を隠す癖がついたりする方も少なくありません。
心理的な負担も無視できず、歯並びのコンプレックスが原因で、自信を持って人前に出られなくなることもあります。特に就職活動や人と接する機会が多い仕事では、第一印象に影響を与えるため、見た目の改善を目的に矯正を検討する方が増えています。
見た目を整えることは、単なる美容目的だけでなく、生活の質(QOL)の向上にもつながる重要な要素です。叢生は放置せず、適切なタイミングで治療を検討することが望ましいです。
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叢生には、症状の程度やライフスタイルに応じて複数の治療方法があります。ここでは、主に採用されているワイヤー矯正とマウスピース矯正について詳しく解説します。
ワイヤー矯正は、歯の表面または裏側に装着したブラケットにワイヤーを通し、歯を少しずつ移動させて整える方法です。
表側矯正は幅広い症例に対応可能です。費用が比較的抑えられ、歯の動きを確認しやすい点も利点といえます。
一方、裏側矯正(舌側矯正)は歯の裏側に装置を装着するため、目立ちにくく、見た目を気にする方に適しています。ただし、発音しにくさや違和感、費用の高さがデメリットです。
どちらも効果は同等で、治療期間や結果は個人の歯並びの状態によって異なります。叢生が重度で歯の大幅な移動が必要な場合は、ワイヤー矯正が適しているケースが多く、矯正医と相談のうえで選択することが重要です。
マウスピース矯正は、透明なプラスチック製の装置を段階的に交換しながら歯を動かしていく治療法です。取り外しが可能で、食事や歯磨きの際に衛生的に保てる点が大きなメリットです。
また、装着中も目立ちにくく、日常生活への影響が少ないため、接客業や学生など人前に出る機会が多い方にも適しています。軽度から中程度の叢生に効果的で、最近では技術の進歩により適応範囲が広がっています。
ただし、1日20時間以上の装着が必要なため、自己管理が欠かせません。重度の叢生や抜歯が必要な症例には、ワイヤー矯正の方が適している場合もあります。見た目と快適さを重視する方には魅力的な選択肢です。
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ここでは叢生の症例を紹介します。
詳細情報 | |
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費用 | 360,000円(税込396,000円) |
治療期間 | 1年 |
治療内容 | マウスピースを用いた歯列矯正 |
追加処置 | IPR |
※保険適用外の自由診療となります。
※効果や感じ方には個人差があります。
※マウスピース矯正の主なリスク: 虫歯・歯周病・ブラックトライアングル・歯根吸収・歯肉退縮・1日20時間以上のマウスピース装着が必須・マウスピースにより痛みを感じる可能性・治療中に一時的にかみ合わせに不具合をきたす可能性・リテーナーを最低1年間は1日20時間以上装着、その後徐々に着用時間を減らし、2年目以降は夜間のみの着用推奨。
このように、叢生の治療には専門的な診断と丁寧な対応が必要です。
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叢生の矯正治療にかかる費用は、選択する矯正方法や症例の難易度によって異なります。一般的に、表側のワイヤー矯正は60万~100万円程度、裏側矯正は100万~150万円前後が目安です。
一方、マウスピース矯正は治療の範囲によって差があり、軽度の部分矯正であれば30万~60万円、全体矯正の場合は80万~100万円ほどかかることが多いです。加えて、初診料や定期調整費、保定装置の費用などが別途必要な場合もあります。
歯科医院によって料金体系が異なるため、無料カウンセリングなどで事前に詳細な見積もりを確認することが大切です。
叢生の矯正治療にかかる期間は、症状の程度や選ぶ装置によって異なります。軽度の叢生であれば、およそ6ヶ月~1年半程度で改善が見込まれます。
一方、歯の重なりが強い重度の叢生では、2~3年ほどの治療期間が必要になることもあるでしょう。また、矯正後の後戻りを防ぐための保定期間も含めると、トータルで3年以上に及ぶケースもあります。治療の正確な期間は、歯科医師の診断をもとに決定されます。
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叢生は見た目の問題だけでなく、虫歯や歯周病、噛み合わせの不具合など、健康面にも深刻な影響を及ぼす可能性があります。現在では、ワイヤー矯正やマウスピース矯正といった多様な治療方法が選べるため、自分のライフスタイルや症状に合った手段で改善が可能です。
特にマウスピース矯正は、見た目を気にする方や取り外し可能な装置を希望する方に適しており、軽度から中程度の叢生に効果的です。一方、重度の場合にはワイヤー矯正が推奨されるケースもあるため、専門医による診断が欠かせません。
歯並びを整えることは、見た目だけでなく、健康維持や将来のトラブル予防にもつながります。気になる症状がある方は、早めに矯正相談を受けてみてはいかがでしょうか。
この記事の参考文献
※この記事にはPR情報が含まれます。 ※記事記載の施術の効果効能などには個人差があり保証するものではありません。 ※最新情報は各医院公式サイトにてご確認ください。