2025-08-27

マウスピース矯正で失敗する人の特徴とは?通院なしは危険?歯科医師が解説

マウスピース矯正で失敗する人の特徴とは?通院なしは危険?歯科医師が解説

マウスピース矯正は、「透明で目立ちにくい」「手軽に始められそう」といった理由から人気を集めている矯正方法の一つです。しかし、インターネットやSNSで「失敗した」「後悔している」といった声を見て、不安に感じている方も多いのではないでしょうか。
マウスピース矯正は、正しい知識や準備なしにスタートすると、思わぬ失敗やトラブルに直面することもあります。
この記事では、マウスピース矯正でよくある失敗例や原因、また後悔しないためのマウスピース矯正の選び方について、歯科医師監修のもと解説いたします。

齋藤 博愛 先生
目次

マウスピース矯正のメリット

マウスピース矯正とは、透明なマウスピースを用いて徐々に歯を動かしていく矯正方法です。
最大の特徴は、透明で目立ちにくく、見た目に配慮しながら矯正ができる点にあります。ワイヤー矯正のように矯正装置が目立たないため、接客業や人前に出るお仕事をされている方でも始めやすいのがメリットとして挙げられるでしょう。
また、マウスピースは取り外しができるため、食事の際に好きなものを食べられる、歯磨きがしやすく、清潔に保ちやすいといった日常生活の快適さも大きなメリットです。
一方で、日常的な自己管理が求められる治療法でもあるため、正しい使用ができないと治療の失敗につながることがあります。

マウスピース矯正でよくある5つの失敗例

インターネット上の口コミや体験談で見られるマウスピース矯正の失敗例には、次のようなケースがあります。

理想の歯並びを得られなかった

最も多い失敗例が、「思ったように歯が動かない」というケースです。この場合は特に、日々の自己管理に自信がない方や、決められたルールをつい破ってしまう傾向がある方に起こりがちな失敗です。
マウスピース矯正は、1日20時間以上の装着時間を守ることで、計画通りに歯が動きます。食事や歯磨きのとき以外は常に装着するのが基本です。
しかし、「少しだけなら」とマウスピースを外す時間が長くなる、面倒で装着を怠ると、歯は計画通りに動かなくなってしまいます。
結果として、仕上がりに満足できないことや、治療期間が大幅に伸びてしまうことなどがみられます。

かみ合わせが悪化した

費用や手軽さを優先し、安さだけでサービスを選んでしまうと、「見た目は整ったけど、噛めない」といった本末転倒な失敗につながることがあります。
特に、前歯の見た目を優先するあまり、奥歯のかみ合わせを考慮しない治療計画が立てられるケースで、こうしたトラブルは起こりがちです。歯は見た目の美しさだけでなく、上下の歯が正しくかみ合う機能性も非常に重要となっています。
実際に、日本臨床矯正歯科医会も、不適切なマウスピース矯正によって、かみ合わせが悪化した症例を報告し、警鐘を鳴らしています。
不適切なマウスピース使用例

例えばこちらの写真では、残念ながら、治療によってかみ合わせは以前より悪化し、奥歯でしっかり噛めない状態となってしまいました。これは、奥歯の動きを正確に管理できない不適切な治療計画が原因です。

日本臨床矯正歯科医会「アライナーを用いた不適切な治療とは?」

このような失敗を避けるには、見た目だけでなく、お口全体の機能性を理解した専門家による精密な診断がいかに重要かが分かります。また、かみ合わせが悪いまま治療が進むと、食事がしづらい、発音しにくいといった日常生活へも影響が出るため、歯がどのように動くのかを把握することが大切です。

むし歯や歯周病になってしまった

矯正中は、口内の衛生管理がさらに重要となります。日々の丁寧な歯磨きやマウスピースの洗浄を「面倒だ」と感じてしまう方は、むし歯や歯周病のリスクが高まるため注意が必要です。
特にマウスピースの装着中は、唾液の自洗作用が弱まりやすくなります。食後に歯磨きをしないままマウスピースを装着すると、歯とマウスピースの間に細菌が繁殖し、むし歯や歯周病、口臭などの原因につながります。
矯正中も普段以上に丁寧なブラッシングとケアを行い、マウスピース自体も清潔に保つことが重要です。

追加費用がかかった・説明不足だった

「追加費用が次々と発生し、最終的に高額になった」というケースは少なくありません。これは契約前に治療範囲や費用総額といった細かい部分まで確認するのが苦手な方や、「安いから」と説明を鵜呑みにしてしまう方に起こりやすいトラブルです。
モニター価格や格安などと謳うサービスのなかには、治療範囲が限定されているケースや、過去にはモニター価格が支払われずに訴訟に発展したケースもあり、日本矯正歯科学会が警鐘を鳴らしています。 治療のゴールだけでなく、費用総額や追加費用の可能性について十分な説明がないと、後々トラブルに発展しやすくなるため、事前に確認しておくことが重要です。

日本矯正歯科学会「2023年1月26日に報道された患者による集団訴訟に対する 公益社団法人 日本矯正歯科学会からの注意喚起」

治療後に歯並びが元に戻った(後戻り)

せっかくきれいになった歯並びが元に戻ってしまう「後戻り」は、マウスピース矯正でよく見られる失敗例の一つです。特に「治療さえ終わればもう安心」と考え、その後のケアを軽視してしまうと、この失敗を招きやすくなります。
治療直後の歯はまだ安定しておらず、何もしなければ元の位置に戻ろうとします。矯正は動かして終わりではないことを忘れずに、保定の重要性も理解しておく必要があります。

通院不要の矯正は危険?

通院不要の矯正は危険? 最近、「通院不要」「オンラインで完結」を謳うマウスピース矯正サービスが増えています。忙しい方にとっては、手軽にできるため魅力的に感じられるかもしれませんが、こうしたサービスには見えにくいリスクが潜んでいるのも事実です。
歯科医師による診察や定期的な通院なしに矯正治療を始めることは、マウスピース矯正の失敗につながる要因の一つともいえます。

医師による診断が必要な理由

なぜ歯科医師の診断や、定期的な通院が必要なのでしょうか?

正確な診断ができない

理想的な歯並びやかみ合わせは、レントゲン撮影に基づく評価や、歯周組織の状態など、専門的な検査・診断が不可欠です。
スマホで撮った写真や自己申告の情報だけでは、正確に判断することはできません。誤った情報で矯正を開始すれば、歯が動かない・噛み合わせが崩れるなど、取り返しのつかない失敗を招く可能性があります。

矯正中のトラブルに対応できていない

「歯が計画通りに動いていない」「歯が痛む」「かみ合わせに違和感がある」といった治療中の予期せぬトラブルを、患者さま自身で適切に判断・対応することは非常に困難です。
歯科医師が定期的に経過をチェックし、必要に応じて治療計画を修正していくことで、失敗リスクを最小限に抑えることができます。

日本矯正歯科学会も警鐘を鳴らしています

矯正治療の専門家が集まっている日本矯正歯科学会も、オンライン完結型矯正サービスの急増を受け、十分な診察・診断なくして矯正治療を開始することに警鐘を鳴らしています。矯正治療は医療行為であり、専門知識と経験を持つ歯科医師の診断と管理のもとで行うべきであるという明確な立場が示されています。 手軽さや安さだけで選んでしまうと、取り返しのつかない失敗につながる可能性があることを、知っておきましょう。

日本矯正歯科学会「公益社団法人 日本矯正歯科学会 ポジションステートメント マウスピース型矯正装置による治療に関する見解」

マウスピース矯正で後悔しないためのチェックポイント

マウスピース矯正で後悔しないためのチェックポイント

ここまで紹介した通り、マウスピース矯正には思わぬ落とし穴がある一方で、適切な診断と計画のもとで行えば安全で効果的な矯正方法です。
では、どのような基準でクリニックやサービスを選べば、マウスピース矯正での失敗を回避できるのでしょうか?
ここでは、必ず確認したい4つのポイントを紹介いたします。

歯科医師が直接、診断・診察を行うか

まずは、必要な検査をしっかり行い、歯科医師がお口の状態を直接診断してくれることが大前提です。問診や写真だけで診断されるサービスは、リスクが高く注意が必要です。

治療計画が明確か

どのような治療計画になるのか、矯正期間や費用総額はいくらか、追加費用が発生する可能性はあるのかなどを確認しましょう。少しでも疑問があれば、カウンセリング等で遠慮なく質問することが大切です。認識のズレを無くすためにも、疑問点や不明点は明確にしておきましょう。

矯正治療中、歯科医師による定期的な診察があるか

治療を開始したあとも、歯の動きやかみ合わせに問題がないかを定期的にチェックし、必要に応じて計画を調整してくれる体制があるかを確認しましょう。先ほどお伝えした「通院不要」の手軽さの裏にあるリスクを理解し、専門家によるサポート体制があるかは重要なポイントです。
また、治療中にむし歯や歯周病などが発生した場合でも、そのまま同じクリニックで治療できる「総合的な歯科体制」があるとより安心です。

治療後の保定までフォローしてくれるか

治療計画に、後戻りを防ぐための保定期間やリテーナーの費用が含まれているかなども、事前に確認しましょう。矯正治療は、歯を動かして終わりではありません。動かした歯を定着させる「保定期間」も同様に重要です。
長期的な視点でサポートしてくれるクリニックを選びましょう。

スマイルモア矯正で安心して治療を始められる理由

スマイルモア矯正で安心して治療を始められる理由 ここまでお読みいただき、失敗しないためには、信頼できる歯科医院で、専門家の管理のもと治療を進めることが何より重要ということをお分かりいただけたのではないでしょうか。
スマイルモア矯正は、まさにその失敗しないための条件を満たしたマウスピース矯正を提供しています。

信頼できる歯科医院で、歯科医師が直接診断

スマイルモア矯正では、信頼できる歯科医院とのみ提携をしています。
また、初回カウンセリングから治療計画の立案、治療中の管理、そしてアフターフォローまで、経験豊富な歯科医師が担当します。
提携クリニック一覧はこちら

見た目だけでなく、お口全体の健康を考えた包括的治療

スマイルモア矯正では、単に歯を並べるだけでなく、適切なかみ合わせや長期的な口内の健康まで考慮した治療をご提案させていただきます。
また、矯正開始前の検査でむし歯や歯周病が見つかった場合も、必要に応じて適切な歯科治療を優先・並行して行うことが可能です。

部分矯正から難症例まで、幅広い歯並びに対応

前歯の軽微なズレを整える部分矯正はもちろん、奥歯のかみ合わせまで含めた全体矯正まで、幅広く対応しています。一人ひとりのお悩みに合わせながら、かみ合わせの悪化といったトラブルを防ぎ、機能的にも美しい理想の口元を目指していきます。
症例一覧はこちら

無料カウンセリングで費用もゴールも明確に

スマイルモア矯正では、初回カウンセリングを無料で行っています。まずは、カウンセリングにお越しいただき、お悩みやご希望をお聞かせください。そのうえで、検査結果をもとに、最適な治療計画と費用を明確にご提示させていただきます。
ご納得いただけないまま、無理に契約を進めることはございません。どうぞご安心ください。

失敗しない第一歩は、信頼できる専門家への相談から

ここまで、マウスピース矯正でよくある失敗例をもとに、失敗しないためのポイントについて説明してまいりました。 マウスピース矯正で失敗や後悔をしないために最も重要なことは、「信頼できる歯科医師のもとで、ご自身の口の状態を正確に把握し、納得のいく治療計画を立てること」といえるでしょう。
スマイルモア矯正では、「私の歯並びでも治療できる?」「費用は総額いくらかかる?」などの不安や疑問に、歯科医師が一つひとつ丁寧にお答えします。 まずは無料カウンセリングにお越しください。

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