更新日: 2025/04/24
「マウスピースをつけ始めたけど、お手入れはどうしたら良いんだろう...」とお悩みではありませんか?
矯正用のマウスピース中心で解説しますが、ナイトガードもお手入れ方法は同様です。本記事を参考に、マウスピースを清潔に保ちましょう!
記事の編集・責任者歯科医師高橋涼太先生
千賀デンタルクリニック分倍河原MINANO医院 院長。日本大学歯学部 卒業。
マウスピースは毎日長時間口に入れるものだからこそ、こまめな洗浄が重要です。洗わずに使い続けると、虫歯や歯周病、口臭、さらにはマウスピース自体の劣化など、さまざまなトラブルの原因になります。
ここでは、洗浄が必要な4つの理由を詳しく解説します。
マウスピースの表面には、装着中に唾液や、細菌が付着します。このまま放置してしまうと、細菌がどんどん繁殖し、虫歯や歯周病を引き起こすリスクが高くなるでしょう。
特に、矯正中は歯が動いている最中で歯茎にも負担がかかっているため、細菌によるダメージはより深刻です。また、マウスピースを装着している間は唾液の流れが抑えられ、口の中の自浄作用が低下します。
こうした状態で清潔を保たないと、歯と歯茎両方の健康に悪影響が出る可能性があります。虫歯や歯周病を予防するためには、毎日の洗浄でマウスピースを常に清潔に保つことが不可欠です。
マウスピースを長時間装着していると、口の中にこもった空気や唾液が原因でニオイが発生しやすくなります。
さらに、細菌が分解されると不快な口臭の元になります。洗浄せずに夜間使用を繰り返していると、朝起きたときに強いニオイを感じやすくなりやすいです。
これは単なる口臭ではなく、マウスピース内で雑菌が繁殖しているサインかもしれません。自分では気づきにくくても、周囲に不快感を与える可能性もあるため、口臭予防のためにも毎日の洗浄は重要です。
清潔なマウスピースは、自分自身の快適さだけでなく、対人関係の印象にも良い影響を与えてくれます。
汚れたままのマウスピースを使い続けると、素材が劣化してしまう原因になります。
例えば、歯石や着色汚れがこびりついたまま放置すると、樹脂の表面がざらついて変色し、透明感が失われてしまいます。また、細菌の繁殖やタンパク質の蓄積によって、マウスピース自体がにおいやベタつきを帯びることも。
さらに、劣化したマウスピースは変形しやすく、正しい位置に装着しづらくなるため、矯正の効果を妨げる恐れがあります。
矯正装置を長く清潔に使うためにも、日々の洗浄と乾燥は欠かせません。劣化を防げば、交換頻度も減り、コスト面でもメリットがあります。
マウスピースは湿気がこもりやすいため、洗浄せずに放置すると雑菌だけでなく、カビも発生しやすくなります。
特に、洗ったあとに十分に乾燥させず、ケースの中に入れっぱなしにしていると、菌の温床になってしまうでしょう。
カビが発生したマウスピースを使い続けると、口腔内の炎症だけでなく、嘔吐・下痢・腹痛など全身への影響も起こる可能性があります。免疫力が下がっているときやアレルギー体質の方は、特に注意が必要です。
こうしたリスクを防ぐためにも、使用後は毎回洗浄し、水滴をしっかり拭き取ってから風通しの良い場所で自然乾燥させるのが理想です。カビの発生を未然に防ぎ、安心して使い続けられるようにしましょう。
洗浄剤には①つけ置きタイプ、②泡・スプレータイプの2つがあります。
それぞれどのような特徴があるのか説明します・
水・ぬるま湯に洗浄剤を入れて、5〜15分ほどつけ置いてマウスピースを洗浄します。メーカーによって、つけ置く時間は異なります。
つけ置きタイプの利点としては、マウスピース全体、隅々まで洗浄剤が行き渡り洗浄できることです。
スプレーをかけた後にささっと洗うだけなので、1分程度でお手入れを済ませることができます。
そのため、スプレーを携帯しておき、外出先でも手軽に使えるのが便利な点です。
しかし、つけ置きタイプと比べると費用が高いことが多いです。
「99.9%除菌」「酵素配合」とあるような洗浄剤は洗浄・除菌効果を確認するポイントになるでしょう。
家で使用する分には長くても問題ないかと思いますが、外出先で使用する際には短時間で洗浄できるものを選ぶと良いでしょう。
プラスチック製のマウスピースは熱湯で洗うと変形したり材質を損なう恐れがあります。
そのため、常温・ぬるま湯を使用して洗浄しましょう。
硬いブラシで磨いてしまうと、マウスピースに細かい傷がついてしまいます。
傷がつくと、そこに汚れが溜まりやすく、結果そこから菌が繁殖しやすくなってしまいます。
そのため、マウスピースや入れ歯を磨く用の柔らかいブラシを使用して磨くことをおすすめします。
透明なマウスピースの場合、紛失してしまったり間違って捨ててしまう方も中にはいらっしゃいます。
また、犬にマウスピースをかじられて破損してしまったという方もいます。そのため、ペットを飼っているご家庭は保管場所にも注意を払う必要があるでしょう。
つけ置きタイプ、泡・スプレータイプに分けて洗い方を紹介しますが、商品によって細かい仕様が異なる場合があるため、実際に洗う際はその商品の使用方法をしっかり読むようにしてください。
①洗浄剤を準備
規定の水(ぬるま湯)の量に対して洗浄剤を1錠入れ、洗浄液を作ります。
②指示に従って浸け置く
普通の汚れは5分程度で落ちますが、汚れがひどい場合は延長してつけておくと良いでしょう。
③洗い流す
水で洗浄液をマウスピースから洗い落とします。この際、無理にブラッシングなどはせずに洗い落とすようにしましょう。
①洗浄剤をマウスピースにかける
この際、メーカー指定時間より長く放置すると、汚れがマウスピースに再付着することがありますので、商品の説明に従ってください。
②柔らかいブラシや指で磨く
③流水でしっかりすすぐ
水で洗浄液をマウスピースから洗い落とします。成分が残っていると、マウスピースを装着した時の不快感につながるのでしっかり洗い流しましょう。
水滴を拭き取る際には、柔らかいタオル・ティッシュペーパーなどを使用しましょう。外側・内側などできる限り湿気を取り除きます。
洗った後、拭かずに放置すると、カビの原因にもなりかねませんのでできる限り水滴は拭き取りましょう。
直射日光が当たらず、湿度の低い場所で自然乾燥させるのがベストです。
通気性の良い専用ケースなどもあるので、そういったものを利用すると良いでしょう。
完全に乾いているか確認してからケースで保管しましょう。水分が残った状態で密閉されたケースに入れてしまうと、細菌・カビが増殖する可能性があります。
マウスピース・リテーナー・ナイトガードの洗浄剤を、つけ置きタイプと泡・スプレータイプ別で、おすすめの洗浄剤を紹介します。
画像出典元:ポリデントデンタルラボ
・除菌率99.9%
・日本歯科医師会が推薦しており安心できる
画像出典元:ライオンケミカル株式会社
・除菌率99.9%
・酵素配合でしっかり洗浄
画像出典元:ピュオーラ(アマゾン)
・独自洗浄技術で、落ちにくいヌメリや匂いを落としてくれる
・無香料のため、何の香りもない方が良い方におすすめ
画像出典元:ポリデント(アマゾン)
・1本125mlのサイズのため、携帯しやすい
・1分でニオイ菌を99.99%除菌
・部分入れ歯用だがマウスピースもOK
・研磨剤不使用
・ミントの香り
毎日マウスピースを使う場合、大容量の洗浄剤を購入することをおすすめします。
ただ、100均にも少量にはなりますが、マウスピース用の洗浄剤が売っています。
例えばダイソーでは、『デントクリア マウスピース洗浄剤』の12錠のものが販売されています(2023年12月現在)。
48錠入のものが一般的ですが、そこまで量が必要ない場合や、試しに使ってみたいといった場合は100均の少量のものが良いでしょう。
また、100均ではマウスピース・入れ歯用のケースを扱っているため、これをつけ置きするための容器にするとサイズもピッタリで便利です。
食後の歯磨きをする際に、一緒に水洗いすることをおすすめします。 最低でも、1日1回寝る前のタイミングで水洗いしましょう。
就寝中は唾液の量が減り、唾液の流れが悪くなります。
マウスピースを洗浄せずに寝てしまうと、細菌が繁殖しやすい状態で長い時間過ごすことになるため、寝る前は必ずマウスピースを洗うようにしましょう。
特にカレー・コーヒー・ワインなどを飲食した後、歯磨きせずにマウスピースを装着すると色が付着しやすいです。
もし流水、柔らかいブラシで汚れが落ちない場合、洗浄液を使って清潔に保ちましょう。
製品によっては、毎日洗浄剤を使用しても問題ないですが、必須ではありません。ただし、水や柔らかいブラシを使っての水洗いは毎日必要です。
洗浄剤を使う頻度としては、週に1〜3回で十分という歯科医師が多いです。
マウスピースの洗浄方法と、おすすめの洗浄剤について解説しました。
洗浄剤にはつけ置きタイプと泡スプレータイプの2種類があり、つけ置きタイプは家での洗浄に。泡スプレータイプは外出時に便利です。
また、洗う際には注意点もあるため、本記事で解説した注意事項を守ってしっかりお手入れをして、マウスピースを清潔に保ちましょう!
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